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現金出品規制のメルカリに「高額チャージSuica」の出品多数 JR側の回答は

いたちごっこ感がハンパない。※追記あり

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 フリマアプリ「メルカリ」で、額面以上の金額で現金が出品されていたことを受け、現行紙幣の出品が禁止されました(関連記事)。しかしその後、現金の代わりとして「無記名Suicaに高額チャージしたものが売られている」とネット上で話題となっています。

ICOCAでの例。9500円分チャージなら1万2500円(メルカリより、画像は一部編集部で加工)

 販売されていたのは、無記名式のSuicaなど各種交通系ICカードにチャージをしたもの。「1万9500円をチャージしたSuicaが2万4000円」など実際の価値よりも高額で販売されていました。Suicaカードは実質的には購入者でなくても利用できるほか、Apple Payに取り込むこともできます。また、Suicaエリア内のみどりの窓口で払い戻しが可能で、チャージ残額から手数料220円を差し引いた金額にデポジット500円を加えた額が返金がされるので、現金化しやすい商品といえます。購入者の目的は分かりませんが、クレジットカード現金化やマネーロンダリングに利用されるおそれもあります。

 JR東日本に、Suicaの転売は利用規約上問題ないのかを取材したところ、「利用規約では転売を直接禁止する条項はないものの、Suicaは当社が利用者に貸与している物であり、所有権は当社にあります。利用者にはSuicaカードが不要となったとき又は無効となったときには返却をお願いしています」との回答でした。

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利用規約では所有権はJRにあります(JR東日本サイトより)

 なお、メルカリに問い合わせたところチャージ済みSuicaの出品については把握しており、順次削除対応を行っているとのこと。メルカリの利用規約ではマネーロンダリングを目的とした行為を禁止(第8条33項)しており、現行紙幣やチャージ済み交通系ICカードの他、パチンコの景品などについても監視を強化し順次削除対応を行っていくという回答でした。また、利用者へはアプリ内のお知らせで出品禁止商品の出品や購入を行わないよう注意喚起を行っているとのことです。

4月26日追記・修正

 メルカリの回答を受けて記事を追記・修正いたしました。

高橋ホイコ

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