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スマホを見ながら筆を運ぶだけで絵が描ける ARを活用した作画補助アプリを試してみた

少々コツが必要ですが、絵心がなくともそれっぽく仕上がります。

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 AR(拡張現実)技術を用いた作画補助アプリ「SketchAR」が注目を集めています。スマートフォンのカメラを画用紙にかざすと、画面上に手本の絵が出現。アプリの画面を見ながら手を動かせば、手本と同じ絵が描ける仕組みです。本当に描けるかどうか、ちょっと試してみました。

SketchAR

 初回起動時に利き腕を選ぶと使いかたが表示。指示通り画用紙の上辺と左辺に2個ずつ丸を描くと、アプリがマーカーとして認識し用紙の形などを把握してくれるようです。カメラで用紙をとらえると、画面上の用紙に手本の青い線が出現。紙やスマホが多少動いても、マーカーを基準にして手本が移動し、ブレないよう調整してくれます。

アプリの指示通り、4カ所に丸を描きます。位置は“なんとなく”でいいようです
数多くのサンプルから手本を選択。女性の裸体もありましたが、今回は我慢して右下にある女性の(可能性がある)ドクロを選びました
画面に映った用紙の上に、ドクロが青い線で出現。あとはこれをなぞるだけなのですが、スマホや用紙の位置が悪いと、手本がガタガタ揺れたり大きさが変わったりして、うまく描けません

 あとは画面に映る自分の手元を見ながら、青い線に沿って筆記用具を動かしていけば描けるはず……なのですが、ここで困った問題が。筆者の不器用さゆえか、作画中にマーカーが手で隠れたりスマホが大きめに動いたりすると、アプリの認識が狂って手本がブレてしまいます。そこで、用紙は空き箱に貼り付け、スマホはスタンドに置き、両者が垂直に立つよう固定して作業を進めました。

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ありあわせの材料でととのえた作業環境。画面が近すぎて老眼が始まりかけたおじさんに厳しいのはさておき、線がブレることもなく安定して描けました

 我ながらものすごく頭の悪い使いかたをしている気もしますが、その後の作業は順調。スクリーンショット撮影時にスマホの位置がズレるトラブルなどはありつつも、それなりに見られるスケッチが仕上がりました。やっていることはトレスなのに、技量不足のせいでオリジナリティが生まれているような気がしなくもないですが。

作画中の画面。鉛筆の線が全然手本と合っていないのは、片手でスクリーンショットを撮ろうとすると、どうしてもスマホがガタつくからです
作画前の手本と、完成したスケッチのスキャン画像。うん、だいたいあってる

 上手に描くには、アプリが認識しやすくなるよう小さめの用紙を使ったり、画板などで用紙を固定したりといった工夫が必要のようです。また、リアルの手と画面上の手、それぞれの動きがうまく連動しないため少し描きにくく感じました。こうなるとトレーシングペーパーやトレス台のほうが優秀なのではないかとも思えるのですが、スマホさえあれば手近な道具だけで描ける点は便利です。

(沓澤真二)

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