ニュース

中国の「犬肉祭」に規制 動物保護団体など国内外から批判受け犬肉販売が禁止に

規制は一時的なものですが、動物保護団体は永久禁止を目指し活動を続けるとのこと。

advertisement

 中国の玉林市では毎年6月夏至の時期に、犬料理を食べる「狗肉茘枝節」が行われています。俗に「犬肉祭」と呼ばれるこの行事には近年国内外から批判が相次いでおり、今年は政府がレストランや業者による犬肉の販売を禁じる決定を下しました。動物保護団体のHSI(HUMANE SOCIETY INTERNATIONAL)が伝えています。

HSIの発表。ぎゅうぎゅう詰めで市場へ輸送される、痛ましい犬の姿が

 中国における犬食は紀元前から続く文化ですが、犬肉祭は伝統行事でなく、2010年に犬肉業者が発案したキャンペーンとHSIは指摘。近年玉林市では行事の期間中に1万~1万5000匹もの犬が殺されて3000匹以下に減少、しかも殺された犬のほとんどが盗まれたペットだとしています。

 地元でも行事への賛否は割れており、中国国営新華社通信の世論調査では、中国人の約半数が犬肉の売買を全面禁止してほしいと回答しています。アメリカのアルシー・L・ヘースティングス下院議員が売買禁止を中国に求める決議案を提出するなど、海外からも批判の声が。WHO(世界保健機関)からも、犬肉マーケットとコレラや狂犬病の伝染との関連性が指摘されています。

advertisement

 HSIは2016年に犬肉祭の中止を求める運動を行い、1100万の署名を集め玉林市当局に申請。さらに市場の犬を保護し里親を募っています。こうした活動は、今回の政府決定に影響しているとみられます。

2016の犬肉祭反対キャンペーン

 禁止令の施行は、行事の1週間前となる6月15日から。違反者には最高10万元(約160万円)の罰金が課されます。規制は一時的なものであり、HSIは犬肉売買の永久禁止を求めて活動を続けています。

(沓澤真二)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「クレオパトラみたい」と言われ傷ついた55歳女性→カット&パーマで大変身! 「本当にびっくり」「素敵なマダムに」
  2. 余りがちなクリアファイル、“じゃないほう”の使い方で食器棚がまさかのスッキリ 「目からウロコ」「思いつかなかった!」と反響
  3. 伝説の不倫ドラマ「金曜日の妻たちへ」放送から41年、キャストの現在→75歳近影が「とても見えません」と話題
  4. 七五三で刀を持っていた少年→20年後には…… “まさかの進化”に「好きなもの突き進んでかっこいい!」
  5. 「マジで復活してくれ」 日清が7年前に終売した「人気カップ麺」→“まさかの現在”に「えっ?」「まじ?!」
  6. 野良猫が窓越しに「保護してください」と圧をかけ続け…… ひしひし感じる強い意志と表情に「かわいすぎるw」「視線がすごい」
  7. 「盲点だった」 丸亀製麺が深夜に投稿した“悪魔的な情報”に思わず二度見
  8. 「博物館レベルのレア物」 ハードオフに8万8000円で売っていた“驚がくの商品”に騒然 「PS5よりも高い」
  9. 「こういうの好き」 割れたコップの破片を並べたら…… “まさかの発想”で息を飲むアート作品に 「すごいセンス良い」「前向きな考え」
  10. 「どうしてそうなった」 コスプレイヤーの「普段」→コスプレの“ありえない振れ幅”に思わず二度見 「ギャップで風邪ひいてる」「同一人物ですか!?」