自転車への異常な愛情 または私はいかにして「ロードバイク大好きオジサン」となったか?(前編)(2/2 ページ)
自転車沼にハマった人からの告白。
サッカーやバスケ等の球技は体力もさることながら、それなりの経験値がないと競技として成立しない。メンバー集めも大変だし、場所の確保も面倒。ジョギングはどうか? シューズだけで取りあえず始められるのでハードルは低い。しかし、ふつうの人が1時間も走ればガス欠になる。どんなに体力があっても、丸一日走り続けるのは無理。
自分は自転車で100キロ走るのは苦にならないが、10キロジョギングするのはイヤだ。なぜなら苦しいから(笑)。自転車で朝の6時から夕方6時まで(休憩を入れつつ)走るのは喜びだが、1時間のジョギングは拷問だ。
自転車は、誰しも子どものころに乗っていたはずで、大抵の人が運転できる。ペダルをくるくる回すだけですい~~~っと転がるので、ほとんど体力を使わずにすむ。負荷が低いから長時間走れる、長時間走れるからびっくりするほど遠くまで行ける。おまけに筋肉痛にもならない。よって、翌日に影響しにくい。どうか、距離だけで拒否反応を起こさないでほしい。
とはいえ、男性である筆者の意見だけでは説得力がないので、超インドア派なマンガ家、きっかさん(@kikkatenten)を紹介しよう。『弱虫ペダル』がキッカケでロードバイクに興味を持ったものの、運動神経のない自分には向いてないかも、と最初は迷ったそうだが、ご主人と一緒にロードバイクの世界に足を踏み入れたのが2年前。
以下、きっかさんのコメント。
電車では気付かなかった風景を体感できる楽しさを知りました。電車でしか行けない……と思っていた場所に自転車で行けたことが最初の感動です。今は、Googleマップを見て「この距離なら自転車で行けるかも……どのルートで行こうかしら……」と考えて楽しむことができます。
神社仏閣等、駅から離れていて、でも徒歩で行くにはやや遠い場所なんて、自転車で行くには最適です。行きたい場所が複数あって、それぞれ距離があると徒歩や電車ではしんどいですが、自転車なら楽に巡れてしまえる。なんて便利。
そして、ごはんがおいしい! 運動後の食事は身体にしみわたるよう。道中の休憩で買い食いするおやつやカフェも楽しみ。遠方にサイクリングに行くと、ご当地でしか見られない風景や、名物、温泉に出会えるのもサイクリングの醍醐味。
ちなみに夫者は「自分の思い通りにカスタムできるのは、ミニ四駆とかサバゲー装備の延長線みたいに感じられて、そこも魅力」とのこと(^^)。
(自称)運動オンチで体力がないきっかさんも、このようにサイクリングを満喫していらっしゃる。さあ、何を恐れているのか。早くこちらのめくるめく恍惚の世界に来るがいい。
前半はここまで。まとめると、サイクリングは体力に自信のない人でも楽しめ、通勤さえもめっちゃホリデーであり、「人類最強エンタメ」であることが分かってもらえたと思う。
後編では、「自転車=オレ専用モビルスーツ説」を中心に、自転車の魅力をますますディープに解説しよう。
中山順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。freee株式会社勤務&経営ハッカー編集長。ブログ「サイクルガジェット」運営。
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