将棋・藤井四段 前人未到の30連勝ならず 佐々木五段「連勝を止める」を有言実行
歴代最多連勝記録は「29」で打ち止めとなるも、30年ぶりに更新となる歴史的快挙。
将棋の歴代最多連勝記録を30年ぶりに更新した藤井聡太四段(14)が7月2日、東京将棋会館で佐々木勇気五段(22)との対局に敗れ、新記録は29連勝で打ち止めとなった。史上最年少プロとして2016年12月にデビュー以来、負けなしで築いた快挙となる。
藤井四段は2016年9月、史上最年少となる14歳2カ月でプロ入り。同年12月に加藤一二三九段(77)との初対局から勝ち星を重ね、2017年6月26日に増田康宏四段との対局で29連勝を達成。神谷広志八段(56)が1987年に達成した28連勝の最多連勝記録を30年ぶりに更新した(関連記事)。
さらに記録を伸ばすのか、30連勝をかけて引き続き注目が集まったこの一戦。竜王戦トーナメント二回戦、相手の佐々木五段(22)は、2016年5月に非公式の対局ながらもプロ入り前だった藤井四段(当時三段)に勝った経験を持つ。対局前には「藤井四段の対局を間近で見て、今の将棋界の盛り上がりを肌で感じました。私も刺激を受けていますが、周りの雰囲気にのまれずに連勝を止める気で臨みます」と意気込みを見せていた。
先手・佐々木五段、後手・藤井四段で始まった対局は、序盤から一手一手が難しい展開となったが、中盤で駒得となった佐々木五段が着実に優勢を広げ、正確に寄せ切った。新人の連勝記録を、宣言通り29連勝で打ち止めた。昼食は藤井四段は「冷やし中華大盛り」(850円)、佐々木五段は「肉豆腐定食もち入り」(1050円)だった。
藤井四段の31戦目は、7月6日に順位戦で中田功七段と対局。佐々木五段は竜王戦トーナメント三回戦で、7月8日に阿久津主税八段と対局する。
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