これが未来の食事か…… コンビニのブロック食品を並べた「ディストピア飯」から絶望感ただよう
効率化社会の成れの果て。
現在ネット上で、「ディストピア飯」が静かなブームを見せています。いずれ訪れるかもしれない過度な管理社会“ディストピア”(理想郷“ユートピア”の逆)の食事を想像で再現するという大変業の深いグルメ(?)で、今までにもさまざまな作品が作られてきました。
そんな「ディストピア飯」界に、大変完成度の高い新作が登場し話題になっています。Twitterユーザーの歹(がつ/@koe_gatu)さんが作成したもので、ブロック状の食品を区切り付きプレートに無機質に並べたその見た目はまさに「栄養を補給するためだけの食事」感満載。人間が機械に管理されてるやつだこれ。
6つに区切られたプレートに、「正方形の薄いブロック」や「細長いブロック」「なんかミンチ肉っぽいの」「真っ白な立方体」などを食欲を殺しにかかる配置で盛り付け。横に置かれた「茶色い液体の入った金属製コップ」と金属製のスプーンもまたディストピア感を強調してきます。
また、食事風景のイメージとして、以下のテキストが合わせて投稿されています。
「本日は 休日です。3等階級国民用食 を提供します。明日の労働に備えましょう。」
スピーカーから流れる無機質な声は、疲弊しきった私の心を逆なでするには及ばず、その味気もない合成肉とカロリーブロックを口に運ぶのであった。
食事の終わりを知らせる音声より先に私は匙を置く。私の組成をもとに、完璧に計算され完璧に管理されている食事には最早何の意味も感動もなく、ただ労働のためだけに生かされ、管理されている。
これぞまさしくディストピア。リプライ欄では、「主人公が無表情でこのご飯を食べてる横で、脇役のおじいちゃんが『またこれかよ……昔は庭でBBQをよくしたもんだガハハハー』とか昔話をしてる」「そのおじいさんの話を聞きながら主人公はマイクロチップが埋め込まれてるところを無意識にさする」「この世界の辛さを示すためにそのおじいさんが最初に処刑される」と熱い世界観談義が行われていました。うーん、地獄。
ちなみに、今回の「ディストピア飯」は、ほぼコンビニで売られている商品を並べて作成したとのこと。……意外とディストピアは、ありえない世界ではないのかもしれません。
また、既視感を覚えた人もいるかもしれませんが、「新世紀エヴァンゲリオン」に出てきた食事を少し意識しているそうです。
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