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「サルの自撮り写真の著作権」めぐる訴訟、動物愛護団体と写真家が和解
写真家は自撮り写真による粗利の25%を寄付することに。
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「サルの自撮り写真の著作権はサル自身にある」として動物愛護団体PETAが起こしていた訴訟が、9月11日に和解に至りました。
訴訟の対象となっているのは、イギリスの写真家デイビッド・スレーターさんが2011年に公開したサルの自撮り。インドネシアを訪れていたスレスターさんがカメラから離れた間にサルの「Naruto」が撮影したもの。
2015年にPETAが「米著作権法では動物が著作権を持つことを禁止していない」とし、自撮りの著作権はNarutoにあると訴訟を起こしましたが、翌年に裁判所は動物に著作権はないとの見方を示しました(関連記事)。
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和解の一環として、スレーターさんはNarutoの自撮り写真による粗利の25%を、Narutoらクロザルの暮らしや生息地を保護するためのチャリティーに寄付することに合意。和解の声明文では「Narutoとクロザルのコミュニティー、他の動物について学ぶほど、世界に住む我々の仲間として、生きて家族とともに過ごすことのみを望む彼らの国のメンバーとして、彼らの適切な基本的法権利を認めなければならないと思った」と述べています。
また双方の弁護士は、控訴裁に訴訟の取り下げと、サルは著作権を持てないとした地裁の判断の無効化を求めていると報じられています。
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