ニュース
探査機「カッシーニ」がラストミッション完了、土星の大気圏へ NASAが最後の撮影画像を公開
20年続いたカッシーニの宇宙の旅が終わりました。
advertisement
最後の土星観測ミッションを行っていた探査機「カッシーニ」が、そのミッションを完了して土星の大気圏へ突入。地球への最後の信号を受信したことをNASAが発表しました。また同時にカッシーニのカメラが最後に撮影した画像も公開されています。
1997年に打ち上げられ、20年もの間航海を続けていた探査機カッシーニ。時間をかけ2004年に土星に到着し、2017年2月には土星のリングに接近した際の画像を(関連記事)、その後4月には土星の輪の間から見える地球を撮影した画像を地球に送っていました(関連記事)。
9月11日頃には土星の衛星「タイタン」にこれまでで最も接近することに成功。ミッション終了前日には最後の撮影画像含むデータを送信し、15日には予定通りの急降下を確認。土星に沈むように燃え尽きて消えたとされています。
advertisement
NASAジェット推進研究所の科学者Linda Spilker氏は、カッシーニが旅を終えたことでプロジェクトチームはこれまでと変わるとしつつも、「私たちは夜空で土星を見るたびにカッシーニの一部もそこにいると知って安心できる」とコメント。
今後は送られたデータや最終的な観測結果を調べ、土星について新たな研究が進められる予定です。
Cassini's Last Looks at Saturn
(宮原れい)
関連記事
太陽フレア現象、「社会に大きな影響与える状況でない」が「引き続き注意が必要」 NICT発表
地磁気の乱れが観測されました。NASA、土星の輪のあいだから見える地球を公開 年内に消滅予定の探査機「カッシーニ」から撮影
土星から見るとぜんぜん青くない惑星・地球。本州近海でレアメタルを含む岩石を発見 資源開発の利用にも期待
房総半島から約350キロに位置する海底一帯に広がっているのが確認されました。火星に樹が見つかる? NASAのモノクロ写真に「切り株が写っている」声上がる
加工したら見えなくもない?土星の衛星エンケラドスに水素 生命を育める環境の可能性
「地球以外の居住可能な世界を探す上で重要なマイルストーン」とNASA。NASA、土星の衛星「パン」の接近写真を公開 白い皮に具材が入った餃子のような見た目
宇宙に漂う餃子(パン)。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.