コラム

どうして「10.5ポイント」? Wordのデフォルトフォントサイズが半端な数値になった理由

Microsoftのミスではありません。

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 長年、文書作成ソフトのスタンダードとして利用されている「Microsoft Word」。フォントサイズは、どういうわけか10.5ポイントがデフォルトに設定されています。何でそんな半端な数字にしちゃったんです?

 実はこれ、Microsoft社の気まぐれ……ではなく、ちゃんとした由来があるのです。今回は、意外と知らないモノの由来をいくつかまとめてご紹介します。

なぜ「Word」のデフォルトフォントサイズは「10.5」なのか?

 「Word」のデフォルトフォントサイズは、かつて日本で使われていた活字の大きさの単位「号」に由来。公文書は5号で作成するよう定められていたのですが、10.5ポイントはこれとほぼ同サイズなのです。

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 従来の5号に代わり、1962年にJIS(日本工業規格)の「フォントの暫定的な基準」として設定された10.5ポイント。将来的には廃止される予定だったのですが、使い勝手が良かったことから、現在でもスタンダードなフォントサイズとして使用され続けています。

リュックについている「ブタの鼻」みたいなアレの正体

 リュック背面の目立つところに付いている、四角くてブタの鼻のような2つ穴があるアレ。もともとは、登山用具のピッケル(雪山を登るためのつるはしのような道具)を差す「ピッケルホルダー」でした。

 そこから、カジュアルなデイパックなどにも取り入れられる定番デザインに。現在はメーカー、ユーザーともに、見た目から「ブタ鼻」と呼ぶことが多いようです。

トランプのキングには、モデルの人物が4人いる

 トランプの絵札である「キング」は、スペード、クラブなど4種のマークごとに異なるデザイン。これは16世紀ごろのフランスで、絵札に伝説上の偉人を当てはめたのが由来とされています。

  • ダビデ王(スペード):旧約聖書に登場する古代イスラエルの王。ミケランジェロの「ダビデ像」でも有名
  • アレキサンダー大王(クラブ):各地を征服し、一大領土を築いたマケドニアの王。教科書にも登場する「ヘレニズム文化」は、彼の東方遠征により誕生したといわれることも
  • ユリウス・カエサル(ダイヤ):共和制ローマ時代の政治家。4人のキングのうち、1人だけ斧(おの)が描かれています。これは「ファスケス」と呼ばれるもので、古代ローマでは執政官(コンスル)の権威の象徴でした
  • カール大帝(ハート):西ローマ帝国滅亡後に誕生したフランク王国の王。唯一、口ひげが無いキングなのですが、これは木彫り職人がミスして、版画の口ひげ部分をそり落としてしまったからと伝えられています
左:ダビデ王(スペード)、右:アレキサンダー大王(クラブ)
左:ユリウス・カエサル(ダイヤ)、右:カール大帝(ハート)

 ちなみに、クイーンやジャックにもそれぞれモデルが存在。スペードのクイーンはオリンポス12神の1柱であるパラス・アテナ、クローバーのジャックは円卓の騎士の1人、ランスロットがモデルなんだとか。

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「黒船が黒かった」理由、分かりますか?

 幕末の1853年、浦賀(今の神奈川県)に来航した「黒船」。この呼び名になったのは、もちろん船体が黒かったからです。では、どうして黒くする必要があったのでしょうか。

 木造船である黒船には、防水・防腐作用のある塗料が塗られていました。その原料が黒いコールタールだったため、船体が黒色になっていたのです。

 ちなみに、船体塗料には生き物が船体にくっつくのを防ぐ役割もあるのですが、海の生物に悪影響を及ぼす有機スズ系防汚剤などが利用され、国際的に対策が講じられたことが。黒船を黒く染めていたコールタールも、現在では発がん剤として知られています。

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