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NASAがチェインメイルのようなタイヤを開発 岩石が多い火星をスムーズに走行できる
やわらかそうに見える不思議なタイヤです。
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NASA(米航空宇宙局)のグレン研究センターは、火星探査機のための新しいタイヤを開発。テスト装置による使用の様子を動画で公開しています。
新しいタイヤの表面は向こうが透けて見える網目状で、まるで防具のチェインメイルがタイヤになったような見た目をしています。そして目の前に岩のような障害物がくると、それに軽くめり込むように形が変化しつつ回転して乗り越える様子を確認できます。その後丸い形にすぐ戻っていますが、岩に対応して変わる柔らかそうな動きが印象的です。
同タイヤは、2000年代半ばにグッドイヤーと協力して開発された、スチールワイヤーを網目状に織り込んで作られた「スプリングタイヤ」の新世代モデル。タイヤの素材に形状記憶合金を使用することで、岩石などが多い火星の地形を走る際の衝撃を吸収し、現在の火星探査機よりもはるかに速く走ることが可能になるということです。
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NASAはタイヤ開発についての特設サイトを公開中。月面を走るために設計された特徴が異なる主な3つのタイヤの紹介から、火星では探査機が想像を超える厳しい環境でタイヤを損傷してしまい、それによって何度も改良が行われたことなど、これまでの経緯を知ることができます。
ちなみに最近では今回開発されたような空気を使わない“エアレス”のタイヤを、地球上の車やトラック向けの代替タイヤとして使う研究・テストなども行われています。
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