NAVERまとめ、新たな著作権管理システム「Lisah」試験導入 画像の不正利用を96%検知 削除申請も即時可能に
対象メディアと連携して画像をくまなくチェックすることも可能。
キュレーションプラットフォーム「NAVERまとめ」において11月29日、新たな著作権管理システム「Lisah(リサ)」がテスト導入されました。運営企業かつLINEの子会社であるネクストライブラリが発表しました。
NAVERまとめは2009年にLINEが設立した、ユーザー同士がネット上の文章や画像、動画などさまざまな情報を1つの記事にまとめて整理しあうサービス。2016年末に著作権侵害が大きく取り沙汰されて以降は、365日体制の全件モニタリングを実施したり、権利者から著作権侵害の申告があった時点でひとまず非表示処理を行う「みなし非表示対応」を開始したり、課題の改善に務めていました。
新システム「Lisah」では、権利者が著作物の画像を登録するだけで、不正利用されている著作物をAIが自動的に探索し続けます。不正利用画像の検知率は、リサイズや切り抜きで偽装されたものを含め96%。検知すると詳細情報をリストアップして著作者に通知する仕組みです。対象メディアと直接連携し、全ての画像をくまなくチェックすることもできます。
不正利用の削除要請もこれまでは証明や請求書面の作成が必要でしたが、「Lisah」では発見からその場で即時停止、キャプション・出典の書き換えが可能になりました。未承認の利用を事後的に許諾することもでき、その際はクレジット表記やリンクの設定など条件を詳細に設定できます。将来的には収益の分配にも対応予定。
11月29日からテスト運用を開始。検知できなかった事例を集めて個別のアルゴリズムを追加することで検知率を継続的に向上させるなど、本格運用に向け準備を進めていきます。
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