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Apple、開発者に対し「ガチャの排出率表記」を義務化

開発者向けガイドラインに、21日までに当該文言が追加されていたことが分かりました。

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 Appleが開発者向けに公開している「App Store審査ガイドライン(英語版)」に、「ガチャの排出率表記」を義務化する条項が追加されていたことが分かりました。日本語版のガイドラインにはまだ反映されていませんが、これが厳格に適用されれば、今後ガチャの排出率を表記していないアプリはApp Store上で提供できないことになります。

「ガチャで爆死」がこれで少しは減る……?
Appleが公開している「App Store審査ガイドライン」(英語版)

 当該の文言があるのは、ガイドラインの「3.1.1 In-App Purchase(App内課金)」の中。「ルートボックス(※1)やその他、ランダム型の有料アイテム提供方式を持つアプリは、事前にそのアイテムの種類別排出率を利用者に開示しなければならない(※2)」との記載が新たに加わっています。少なくとも18日時点ではこの文章は存在しておらず、21日朝までに追加されたものとみられています。

※1:ランダムでアイテムが手に入る宝箱のようなもの。宝箱自体を有料で販売したり、開けるための“時間”を有料で短縮できたりする仕組みで、海外では多くのゲームがこれを取り入れている
※2:原文は「Apps offering “loot boxes” or other mechanisms that provide randomized virtual items for purchase must disclose the odds of receiving each type of item to customers prior to purchase.」
「3.1.1 App内課金」の末尾に新しく追加された文言(App Store Review Guidelinesより)
12月18日のガイドライン。この時点では記載なし(Internet Archiveより)

 日本のゲームで多く採用されている「ガチャ」については、名前こそ挙がっていないものの「その他、ランダム型の有料アイテム提供方式」の中に含まれる可能性が高いとみられています。また「種類別(each type of)排出率」とありますが、どこまで詳細に記載する必要があるのか(アイテムごとの排出率を全て表記しなければいけないのか、「★5全体で3%」といった表記でもよいのか)は不明です。

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日本版ガイドライン(App Store審査ガイドラインより)
こちらは12月21日時点でまだ記載なし(App Store審査ガイドラインより)

 ガチャやルートボックスによる課金を巡っては、日本国内でも以前から「ガチャによる“爆死”(高額のお金をつぎ込んでも目当てのアイテムが出ないこと)事例」が社会問題化していたほか、海外でも11月ごろから問題視する動きが強まっており、法規制や自主規制などの必要性が議論されていました。

日本国内では、業界団体である「日本オンラインゲーム協会(JOGA)」がガチャの排出率表記について自主規制ガイドラインを定めていますが、一定の条件を満たせば表記を免除されたり、またそもそも罰則がなかったりと、強制力についてはかなり弱いものとなっています(関連記事:「パズドラ」「モンスト」いまだに“確率表示なし”はセーフか ガチャ問題、4月1日から施行された「新ガイドライン」の影響は
ガチャの排出率表記については、今もタイトルごとに違いがあるのが現状。例えば任天堂の「ファイアーエムブレムヒーローズ」はレア度別に排出率を表記していますが、キャラクター個別の排出率表記はなし(左)。一方、ガンホーの「パズル&ドラゴンズ」は今も排出率を一切公開していません(右)

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