ニュース

結局“絶滅危惧種”ウナギは食べていいのか 水産庁と日本自然保護協会に聞いてみた(1/2 ページ)

予想外の回答でした。

advertisement

 1970年代ごろから漁獲量が大幅に減少し、2013年には絶滅危惧種にも指定されたニホンウナギ(関連記事)。ネット上では買い控えや禁漁を訴える声も多数あがっていますが、実際のところ食べてしまってもよいのでしょうか。水産庁と日本自然保護協会に話を聞きました。

ウナギの漁獲量は1970年代ごろから急激に減少しています(画像は水産庁から)

 2018年の1月半ば、報道各社がウナギに関する衝撃的なニュースを伝えました。漁獲量が前年比で、なんと1%。大不漁により、ウナギの高騰が懸念されているというのです。

1月半ばに衝撃的なニュースが報じられた(画像は毎日新聞から)

 ネット上ではこの報道を受け、強い危機感を抱く人が続出。「絶滅危惧種に指定されたのだしウナギ漁自体をやめるべきでは」「このままでは本当に絶滅する」といった意見が多くみられます。また、特にここ最近多くあがっている意見が、「絶滅を防ぐため、購入自体を控えるべき」というもの。

advertisement

 これだけ漁獲量が減少しているにもかかわらず、土用丑の日などに多くの人がウナギを買い求めています。スーパーや牛丼チェーン店などでは格安でウナギを販売しており、「とても絶滅が危惧されている生き物の扱いではない」といった意見も。

 なお、「絶滅しそうなのは日本のウナギなので中国産を食べれば問題ない」という意見もありますが、これは誤りです。ニホンウナギはマリアナ海溝で産卵し、孵化後は台湾を経由して日本や中国、韓国方面へ進み、親ウナギに成長するとまたマリアナ海溝に戻っていく回遊魚。つまり、どの国で捕れるニホンウナギも全て同一種であるため、ニホンウナギが絶滅すれば中国産も韓国産も台湾産も消えてなくなります。

ニホンウナギの一生。ニホンウナギはどの国のものも同一種です(画像は水産庁から)

 果たしてこの大不漁のなか、今年は例年通りウナギを食べてしまってもよいのでしょうか。ウナギに関する情報を定期的に発信している水産庁ウナギに関する調査を続けている日本自然保護協会(NACS-J)に、ネット上でよくみられる意見について聞いてみました。

日本の伝統食ウナギ。絶滅が危惧されるなか普通に食べていいのでしょうか
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  3. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  4. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  5. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  6. 柄本佑、「光る君へ」最終回の“短期間減量”に身内も震える……驚きのビフォアフに「2日後にあった君は別人」「ふつーできねぇ」
  7. 「秋山さん本人がされています」 “光る君へ”で秋山竜次演じる実資の“書”に意外な事実 感動の大河“最終回シーン”に反響 「実資の字と……」書道家が明かす
  8. 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  9. 「私は何でも編める」と気付いた女性がグレーの毛糸を編んでいくと…… 「かっけぇ」「信じられない」驚きの完成品に200万いいね【海外】
  10. 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開