「初回630円」のはずが1万円以上の注文に 誤認トラブル相次ぐ「すっきりフルーツ青汁」を消費者団体が提訴(2/2 ページ)
「初回630円」だと思って注文したら……という消費者相談が相次いでいたそうです【追記アリ】
―― 「ラクトクコース」について、表示は適正であると考えていますか。
三崎社長:条件や募集要項はページ内に表示してあり、また申込みボタンを押すと、自動的に重要説明の画像に飛ぶようにもなっています。申し込み前には、条件をきちんと確認したかどうかチェックボックスもありますし、募集要項を確認していなかったというのはこちらでは想定していませんでした。
―― ネット上では、注文確認画面の合計金額表示が分かりにくいとの指摘もあります。
三崎社長:これは注文システムの問題で、これ以上表示のしようがないというのが実情です。現状できる最大限分かりやすい表記をしているつもりです。
―― バナー広告では初回分の価格しか記載されておらず、誤解を招くとの声もあります。
三崎社長:確かにバナーでは全て表示しきれていない部分もありますが、注文確定前には必ず販売ページ上で契約内容を確認していただくようになっています。弊社に限らず、他にもこうしている会社は多いと思います。
―― 訴状では「30日間返金保証」の制度についても、諸手続きや手数料などの関係で、実質的には返金を受けるのが非常に難しいと指摘しています。
三崎社長:返金制度についてはあくまでこちらの企業努力として行っているもので、本来消費者にとっては非常に有利な制度なはずです。実際に2017年だけでも4000件弱の返金がありました。しかし、これが不当だと言われてしまうのであれば、今後は廃止も検討していこうと思っています。
―― 訴訟を受けて、今後対応を行う予定はありますか。
三崎社長:既に複数の弁護士に確認し、違法性はないとの回答を得ていますので、今後は裁判でこちらの正当性を主張していくつもりです。
―― 「すっきりフルーツ青汁」以外にも、「すっきりやさしい乳酸菌」「ノーメイクダブルアイズ」「NANO CLEAR」など、他の販売商品についても同様の販売方法をとっていますが、これらについても対応を行う予定はありますか。
三崎社長:先ほども申し上げた通り、表記は十分と考えていますので、対応の予定はありません。
国民生活センターによると、こうした「初回分のみ低価格で販売し、実際は数カ月間の定期購入を条件とする契約」の相談は2011年ごろから増え始めており、2015年には年間5660件、2016年には1万4314件にものぼっているとのこと。相談の急増を受け、国民生活センターのサイトでも2016年、2017年の2回にわたり注意喚起を行っています(関連記事:急増するSNS広告のトラブル 「お試しのつもりが定期購入」の罠とは?)。
メディアハーツは「すっきりフルーツ青汁」をはじめ、「すっきりやさしい乳酸菌」「ノーメイクダブルアイズ」など、美容・健康関連製品を主に扱うWebマーケティング企業。中でも「すっきりフルーツ青汁」は同社の主力商品で、2018年には初のリアル店舗「FABIUS cafe」も原宿にオープンする予定となっています。
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