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謎解きと宇宙にワクワクしたいなら……! SF漫画『彼方のアストラ』がイチから読み直したくなる伏線と展開

王道ストーリーとSFとミステリーにギャグも入った熱い作品です。

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 作品によっては結末に迫るほどドキドキして熱く面白くなるものがありますが、2月2日に最終5巻が発売された漫画『彼方のアストラ』もそういった作品の1つです。

 SNSでも後半に向けて徐々に話題になり、“精密に張られた伏線”や“意外な展開”に驚かされる声が多くみられるように。ジャンル的にはSF・ミステリーですが、決して難解でただの暗い話とはならず、青春も詰まった王道展開に胸が熱くなるジャンプ作品となっています。

犯人はこの愉快なメンバーの中にいる!

 週刊少年ジャンプにて連載していた学園コメディー漫画『SKET DANCE』の篠原健太先生による同作だけに、メインキャラクターの9人はそれぞれ個性的かつギャグをぶっ込んでくる愉快な仲間たちといった感じで、笑わされるポイントが(真面目そうに見えて)多く仕込まれています。そのため、物語の始めに謎の球体に遭遇して遠く離れた宇宙の彼方に飛ばされた“絶望的”な場面でも、深刻に悩んで策を考えるシーンがありつつ、次のページではキレッキレのツッコミが飛んでいたりも。

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 そんな9人のメンバーですが、運良く見つけた宇宙船の通信機を壊した犯人が彼らの中にいることが判明。そこからはなぜ飛ばされたのかに加え、一体仲間の誰がどんな目的で壊したのかという不穏さも漂い、全体的にほどよい緊張感が物語を盛り上げます。

宇宙船内での「フーダニット(犯人は誰なのか)」展開が良い緊張感を生んでいます

水と食料問題・未知の生物との出会い有りのSFサバイバルストーリー

 気になる謎解き部分も魅力ですが、ワクワク感いっぱいの冒険モノとしての面白さもあるのが同作。水と食料を備蓄できる複数の惑星に寄りながら帰ることができる唯一のルートを見つけた一行は、未知の惑星に降り立っては探検する、サバイバルな生活を送ります。

 もちろんそこでは絶体絶命のピンチもあり、未知の生物との出会いと別れも(?)。生物等に詳しいキャラによる解説もあるので、それらを通して世界観を感じる楽しさもあります。

王道な冒険物語としても十分楽しめます!

 また、大変ながらも未知の宇宙を楽しむ彼らを見ていると、状況としては最悪なはずなのに「こんなサバイバルもいいな」と思ってしまったり……!

かっこいい主人公「カナタ」キャプテン

 物語をより熱く魅力的にしているのは、主人公「カナタ」のリーダーシップとここぞというときの行動力。過去の壮絶な体験から立ち上がり、精神的にも肉体的にも強い彼がピンチに本気で“強がる”姿は、メンバーの心と読者の心を震わせるものがあります。誰もが憧れるかっこいい主人公はやっぱり良い!

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 時には「ダメだこのキャプテン!」と言われてしまったり、カナタによる「前に進めば前進する」などの当たり前のサバイバル心得にツッコミが入るときもありますが、いろんな場面で発揮されるその強さは仲間の結束も強くしていきます。

強い身体能力を生かした必死の“強がり”に心打たれます

 他のキャラクターも全員ちがう魅力があり、ドキッとするようなラブコメ展開も……? キャラの濃い9人ですが、彼・彼女らの気になるところは作中できちんと明らかになるので、最初のうちからそれぞれのセリフに注目しておくと、後でより好きになるかもしれません。

オススメは一気読み……!

どんどんと思わぬ展開が待っています……!

 全5巻と大人買いしやすいという点もありますが、何より4巻までの全ての巻がどれも引きのある展開で終わるため、今回で気になった人は一気読みをオススメします。またネタバレ厳禁な部分が多いため、個人的に友達に勧めるときには「取りあえず4巻まで読んで!」と言うしかないのですが、きっとそこまで読んだら最初から読み直したくなるはずです。

 なおジャンプ+ではコミックス発売を記念して、合計350ページ以上を無料公開(2月7日まで)。ただ、物語が後半になるにつれてどんどんと面白くなる作品というのをお忘れなく……!

著名なミステリー作家からの称賛のコメントも
そして篠原先生から『彼方のアストラ』を楽しむための大事なお言葉です
ヤバイサイトも公開中

5巻:帯にも注目

帯コメントの寄稿者

陳浩基(作家、代表作「13・67」)

大森望(翻訳家、評論家)

中澤工(ゲームクリエイター、代表作「Ever17」「ルートダブル」)

相沢沙呼(作家、代表作「雨の降る日は学校に行かない」)

千街晶之(評論家)

阿津川辰海(作家、代表作「名探偵は嘘をつかない」)

完結記念サイト

座談会がスゴイ出来

http://astra.shonenjumpplus.com/

(C)篠原健太/集英社



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