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夜にこっそり二人で話すのって、ちょっとドキドキするね 「からかい上手の高木さん」第9話の“からかいポイント”(1/2 ページ)

【ネタバレあり】ケータイの中には、彼女の写真が一枚。

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(C)Soichiro Yamamoto / Shogakukan 2014-2018.

 今回は、ケータイにまつわるやりとりがテーマ。昔はラブレター、電話、そしてメール、SNS。コミュニケーションは形を変えますが、距離を近づける方法が増えた時のドキドキは変わらない。アニメ9話で繰り出された高木さんのからかいポイントを振り返ってみましょう。

その1:気になる人との初めてのメアド交換「ケータイ」

 ケータイを買ってもらった西片君。最初に考えたのは「高木さんをメールでからかう作戦」でした。この時点で彼は、1つ大きな見落としをしています。高木さんの方からアドレスを聞いてくると思い込んでいた。ところが高木さん、アドレスを聞いてきません。

 なんとかしてアドレスを知りたい(からかうために)西片君、高木さんに言いかけた時にようやく気付きます。

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 「オレもしかして今、女子にメールアドレス聞こうとしてるのか…!?」

高木さんのこの目、いろいろ読み取れますね…(4巻P125)

 モノローグから見るに、西片君今まで高木さんは女子だという感覚が薄かったようです。なんで気付かないんだ、とツッコミたいところですが、子どもの頃って「いっつも遊んでるし」とあまり性別を気にしない特定の相手っていたはず。

 高木さんが西片君を焦らすのは、相手の気を惹くというよりも、気付いてほしいという思いがあるように見えます。じゃれあえるくらいの子どもっぽい仲の良さを持ちつつ、意識しすぎない程度に「女の子」と気に留めて欲しい。

 だから今回は、アドレスを自分からは聞かないことで、西片君を泳がせました。ぶっちゃけ西片君がケータイ見せてきた時点で、「アドレス知りたい(からかうために)」というのは高木さんにはまる分かり。

 アドレスの件で戸惑う西片君を「なんでさっきごまかしたの?」「もしかしてテレてた?」とからかう高木さん。このやりとり自体が、青春。

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つながる時間、増えたね(4巻P132)

 結果としては西片君が自爆し、アドレス交換しようよ、と決めたのは高木さんの方。西片君が自主的に動こうとして、高木さんが女子だと気付いただけで、今回は十分です。

 「また家でね。」とつぶやいた彼女、その特別なあいさつのワクワク感に、西片君はまだ気付いていません。

その2:これで夜、二人で話ができるね「ホラー」

 次の「ケータイで高木さんをからかう作戦」は、恐怖映像を送って高木さんを驚かせるというものでした。やってることは幼稚ですが、精神的ブラクラは相手と場合によっては犯罪になるので、気を付けましょう。

 もっとも西片君の言う「怖い動画」は、さほど怖くないです。中1男子の考える「怖い」なんてそんなヤバいやつじゃない。かわいいもんです。

 お見通しな高木さんは、今回は思いっきり攻勢に出ます。

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烙印押されるヤバいやつぅぅぅぅ!(5巻P122)

 「西片っていつもこんなの見てるの?」と高木さんが見せたのは、水着の美女写真。これには西片君大慌て。もちろんこれは、高木さんが準備した別画像で、西片君とは関係ありません。

 今回の高木さんの行動、わりと凝っています。お色気画像は西片君をからかうためにもともと仕込んでいたか、あるいはその場でダウンロードしたか。からかうついでに、西片君がケータイをピュアに使っているかのチェックにもなるナイスムーブ。

機械から聞こえてくる声は、普段とちょっと違う(5巻P131)

 夜、高木さんは西片君のびっくり動画作戦を逆手にとり、電話をかけてきました。

 「なんか変なカンジ。西片と夜話すのって初めてだし。ちょっとドキドキするや。」

 いつもと違う時間に、相手とつながることができる。便利だけど、すごく緊張する。高木さん、顔色変えていないように見えるけれども、本当にドキドキしていたんだと思います。彼女は西片君にはウソをつかないと誓っているから。

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 寝る前の「じゃあまた明日ね。おやすみ。」のあいさつは、次の日に会うための約束。二人の関係をつなぐ、安心感を得るための糸。夏休みに自転車二人乗り練習を提案したように、高木さんは西片君ともっとこれからもたくさんの時間一緒にいられるよう、願い続けています。なおアニメ8話の夏休み自転車訓練の最終日のシーンは、甘くて、ちょっと切ないオリジナル場面なので、見てない方は必見。

その3:私の写真誰にも見せないでね。はずかしいから。「写真」

 西片君すっかりケータイを使いこなすようになって、狙ったのは高木さんの変顔の撮影。実際はどんな顔なんだろう……いや、高木さんが変顔見せるのは、西片君だけだから。ぼくらは見ちゃいけないな。

 西片君が高木さんを撮りたいのは、友達との笑いのネタにしたいからです。「お前それ友人に見せられるのか」というストッパーのかからない西片君。ちょっとは気付いてほしい。君がカメラを向けているのは、一人の女子ですよ。

フォトジェニック高木(4巻P144)

 隙をついて撮影した西片君に対して、すかさず決めポーズを取る高木さん。高等テクニックすぎる。写真に写るの慣れているようには見えないけども。

 押さえておきたいのは、高木さんは西片君にしか見せない表情を多々取っているという部分。そもそもガード固いです。水着を買いに行った時、西片君には惜しげもなく水着姿を見せていたけど、友達が来た時はすぐ隠していました。コミュニケーション能力高い子ですが、一線は引いています。

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 変顔はもちろん、この決め顔も、西片君にしか見せません。

言い訳する西片君(4巻P148)

 「私の写真誰にも見せないでね。はずかしいから。」

 この言葉が意味するのは、二人の特別な関係を人に見せないでね、ということなんでしょうか。西片君にしか見せない顔を、他人に見られたくないという意味なんでしょうか。

 西片君のスマホに残った、一枚の高木さんの写真。彼は「取引に使えるかもしれない」と言い訳をして、削除しませんでした。

 西片君の中に、着実に高木さんへの特別な感情が芽生えてきています。写真保存しているのを知ったら、高木さん喜ぶだろうなあ。

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