一発2億4000万円! オトコのお仕事「種牡馬」とは? 99%が童貞の「超格差社会」を勝ち抜いたエリート馬たちの世界(前編)(3/4 ページ)
究極の勝負の世界。
種牡馬にとって何より大事な「性欲の強さ」
種牡馬はもちろん「血統」も大事ですが、何より必要なものの1つが「性欲」です。成功した種牡馬はおおむねこの性欲が強烈でした。
日本競馬界で最も成功したといわれる種付け料3000万円種牡馬・サンデーサイレンスは性欲が強く、毎年の200頭を超える種付けにも、イヤがる素振りを見せなかったといいます。
いくらオス馬であっても、何度も何度も種付けをするのは、やはりちょっとイヤになるそうです。そのため、「性欲が強いから種付けをイヤがらない=スムーズにコトを終えられる」というのが、とても大事なのだとか。
性欲は遺伝する
男を生涯とらえて離さない厄介なものですが、種牡馬には必要という「性欲」。その性欲はよりによって“遺伝”するそうです。
先のサンデーサイレンス系の後継馬もその激しい「獣性」が特徴であり、種付けの朝など一斉にいななき、「俺様が先だ」とファイトするほどだとか。
希代のスピード馬・サッカーボーイも種付けが大好きで、その子どものナリタトップロードも馬っ気(発情)がかなり強く、専門誌で「種付けをするために生まれてきたような馬。まさに天職といえるほどこの仕事が大好き。普段も“そればかり”を考えていそう」とまでいわれたほど。
「高校生」から種馬デビューした”天才少年”
サンデーサイレンス系の馬が、どれほど性豪なのかを証明した1頭がフジキセキ。4戦4勝と無敗のまま3歳と若くして引退した彼は、初年度から1日3頭以上、合計100頭以上のメス馬を相手にしていたとか。3歳でこれだけの種付けをこなすのは異例でした。3歳春は人間で言えば高校生ぐらい。高校生にして100人斬りです。
日刊スポーツ(平成7年6月30日号)の取材によると「はじめからどこで覚えてきたのかと思うほど上手だった。英雄色を好むと言うが、馬っ気(発情)が旺盛で、それでいて慌てない。相手をかばうようにして、安定味のあるうまさです」(徳武英介氏/社台スタリオンステーション)と、平成の火野正平のような貫禄を語るほど。
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