「わたしは神なのでは?」 就活でお祈りされすぎた学生が作った新興宗教「就神様」が天才的発想
「今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」
御茶の水美術専門学校の「卒業制作展 2018」(3月9日~11日)で展示された、就活でお祈りされすぎた生徒が作った新興宗教「就神様」がTwitterで衝撃を与えています。天才かよ……。
就活で苦労した人なら目にしたことがある、「貴殿の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」といった内容の不採用メール。決してうれしくはない“お祈りメール”ですが、制作した阿部希望さんは、何通ももらううちに「本来『祈り』とは神様や仏様に捧げられるものなのに祈りを捧げられる私はもはや神なのでは?」と発想。自ら「就神様」を名乗って新興宗教をつくるという、ロックすぎるアート作品となっています。
そして作品には「全て阿部希望が実際に企業から頂いた全て本物のお祈りメールです」という説明書きとともに大量の不採用メールが貼られ、むしろ呪いにも見えてくるほどのインパクトを放っています。切ない物語も垣間見える“お祈りメール”と、そこからある意味悟りを開いた彼女の発想に祈りを捧げたい……。
就神様グッズも制作しており、もしかしたら内定に導くかもしれない「就神様 絵馬」と、神の顔が描かれた「あべちゃんストラップ」も一緒に展示しています。
同校の非常勤講師である松岡厚志(@513MHz)さんが「ひょっとして天才なのでは?」とTwitterに投稿すると、「確かに」「ロックだ!」「発想の転換できる人ってすごい」とその斬新なアートを称賛する声が寄せられ話題に。
ちなみに卒業制作展では「残念ながら賞は頂けませんでした」とのことですが、「反響の大きさと色々な先生方から沢山の講評を頂けて幸せな作品だと思うし『これはアートだ』と言ってもらえたのがすごく嬉しいです」と神(阿部さん)はコメントしています。
また展示された絵馬とストラップはネットショップBASEで販売中で、特に絵馬の方は何度も売り切れる人気となっています。
画像提供:阿部希望さん
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