ニュース

【完全版】納豆の値段差はどこから来るのか? 「輸入モノ」と「国産」の違いを調べたら、意外な事実が判明した(2/2 ページ)

がっつり調査しました。

advertisement
前のページへ |       

輸入、国産という情報からは味は分からない

 メーカーに聞いてみて分かったのは「輸入だからこう、国産だからこう」という、分かりやすい傾向はないことだ。

 まず、納豆の値段は、大豆の原材料費、容器、配送料、ロット数などいろいろなことで決まる。1社は値段の違いを原材料費による違いが大きいとは教えてくれた。しかし、輸入大豆を使った高級な商品があるなど例外もあるらしい。

どうして値段が違うの?

メーカー 回答
A社 輸入大豆の商品はリーズナブルなものが多いです。有機栽培の輸入大豆を使った高級な商品もあります。
B社 原材料費の違いによるところが大きいです。
C社 値段は、大豆の原材料費だけでなく、容器、配送料、ロット数などさまざまな要因で決まります。

 次に味の傾向を聞いてみた。産地で味が分かると筆者は信じていた。ところが、この国ならこの品種とは決まっていないらしく、輸入だからこの味、国産だからこの味とはいえないそうだ。

advertisement

 例えば、あるメーカーは商品開発の際に、まずコンセプトを決めて、それに合う豆はどれかという手順で選ぶと話していた。輸入大豆だからこういう商品という順序では発想していない。どのメーカーも「それぞれの豆に合わせて納豆を製造している」と話していた。

輸入大豆と国産大豆でどう味が違うの?

メーカー 回答
A社 輸入だから、国産だからということはなく品種によります。国産(特に北海道)の大豆で作った納豆は甘みがあるとはいわれています。
B社 輸入大豆も契約栽培をしているので、国産大豆と遜色がない品質になっています。国産大豆が好きというお客さまもいるので両方の商品を出しています。
C社 そういったデータは取っていません。

 食品表示をみて、最初に目につくのが大豆の産地だったため、てっきりそれで味が分かるものかと思っていたが、違っていたらしい。

値段は小売店が決めている

 今回の調査でダントツに購入価格が安かったのは、タカノフーズの「おかめ納豆 極小粒」の65円。どうしてこんなに安いのか率直に聞いたところ、予想外の回答を得た。筆者は企業努力のたまものだと思っていた。

本調査で最安値だった「おかめ納豆 極小粒」

 「当社の極小粒は販売から35年の定番商品のためなのか、なぜか安く売っていることがある」(タカノフーズ)

 納豆はメーカーが小売店に卸し、小売店が消費者に販売している。小売店での販売価格は小売店が決める。なぜその値段なのかは小売店に聞かないと分からないのだが、メーカーの立場からすると3パック65円は安すぎるそうだ。

advertisement

 希望小売価格よりも実売価格が安いことは普通だそうだが、「おかめ納豆 極小粒」が158円(購入価格65円)、「おかめ納豆 国産丸大豆納豆」が201円(購入価格129円)であり、もともとは倍も差があるものではないらしい。

 ほかのメーカーも「当社は国産大豆の商品が安くなっていることがありますね」と言っていた。筆者が最初に思っていた「なんでこの納豆安いんだ?」という疑問の答えは、「スーパーが安売りしていたから」という理由である可能性が出てきた。そうなると、値段と味も期待していたほどには相関がないのかもしれない。ああ、どうやって納豆を選んだらいいのか、ますます分からなくなってしまった。

で、どうやって選んだらいいの?

 小粒、大粒の好みがある人はパッケージから簡単に判断ができる。大粒のほうが豆感があるとはいわれているが、ここは好みだろう。筆者は小粒のほうが納豆感があると感じたが、ただ食べ慣れているだけかもしれない。

 それ以外の豆の香りだったり、タレの風味だったりという違いは、食べてみないことには分からないだろう。産地表示もあまり参考にならないようだ。

食べてみるしかないのかなー

 あるメーカーは、納豆の選び方について、合わせるおかず、食べるシーン(朝昼晩など)によって選んでくださいと話していた。おかずに合わせて選ぶなんて、ワインみたいだなと思う。ここで妙な納得をした。1000円のワインと10万円のワインの違いが分からないんだから、80円と120円の納豆の違いなど分かるはずない、と。今後は、安すぎない納豆をいろいろ食べてみようかなと思える、今回の調査だった。

advertisement

高橋ホイコ

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
  3. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  4. 「巨大なマジンガーZがお出迎え」 “5階建て15億円”のニコラスケイジの新居 “31歳年下の日本人妻”が世界初公開
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  7. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開【大谷翔平激動の2024年 「妻の登場」話題呼ぶ】
  8. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」
  9. 日本人ならなぜか読めちゃう“四角形”に脳がバグりそう…… 「なんで読めるん?」と1000万表示
  10. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響