ニュース

「子持ちのおじさんゲーマーにも夢を持ってほしい」 トッププロゲーマーを影で支え続ける“プロゲーマーの嫁”の内助の功(1/3 ページ)

「西のウメハラ」とも呼ばれたトッププレイヤーの妻であり、マネジャーでもあるakikiさん。私生活やeスポーツシーンについて話を聞きました。

advertisement

 格闘ゲームが好きな人なら、プロ格闘ゲーマー「sako」を知らない人はいないでしょう。関西を拠点に複数の格闘ゲームで活躍し、無口な人柄とは裏腹に高い技術と猛烈な攻めで相手を圧倒するプレイスタイルを武器に、世界大会で優勝するなど今も第一線で活躍している超トッププロです。そんなsakoさんはプロゲーマーとしてはベテラン中のベテランといえる38歳。妻と1人娘を育てる良きパパでもあります。

 そしてそんなsakoさんを公私ともに支えるのが、sakoさんの妻でありマネジャーでもあるakikiさん。10年以上前からsakoさんに寄り添い、ときにはプロ格闘ゲーマーシーンの広報的存在として海外大会の状況を事細かにTwitterで知らせ、ときには仕事のパートナーとしてsakoさんをサポートし、私生活では「アプリに課金しすぎて貯金を食いつぶす」ほどだというsakoさんをうまくコントロール(?)しているそうです。

基本は顔出ししていないというakikiさん

 どんどん増えていくプロゲーマー、年々高額になっていく大会賞金、そして突如発表され波乱を呼んでいるプロゲーマーライセンス制度……プロゲーマーを最も近い立場で見ていたakikiさんは、今もなお変化を続けるeスポーツシーンをどう見ているのでしょうか。「eスポーツ」「プロゲーマー」という言葉が浸透するずっと前から、sakoさんと一緒に活動してきたakikiさんに、妻としての苦労やプロゲーマーライセンス制度について“プロゲーマーの嫁”目線の話を聞いてみました。

advertisement

sako(サコ)

主に「ストリートファイターV」で活躍するプロゲーマー。操作が難しいキャラクターを好んで使い、超高難度のコンボや連携を簡単に使いこなすなど、特に技術面で評価が高いプレイヤー。もともとコアゲーマーには良く知られた存在だったが、2010年に行われたウメハラとの10本先取マッチで0-5から10-8の大逆転勝利を収めたことで一気に知名度を上げた。

akiki(あきき)

公私ともにsakoを支える妻兼マネジャー。sakoがプロゲーマーになった当初からマネジャーとして活動しながら、2014年には娘を出産。口下手なsakoさんをサポートしたり、Twitterで海外大会のレポートを随時行ったりと、格闘ゲームシーンに深く関わる存在。

ゲームのために仕事を休んでしまう

―― 本日はよろしくお願いいたします。akikiさんはマネジャーとしてsakoさんを支えていらっしゃいますが、マネジャーとしてどういうお仕事をされているんですか?

akiki: sakoがゲームをプレイする以外のことです。

――……なんかサラッとおっしゃってますけど、他全部ってことですか?

akiki: そうです。例えば昨年は「ストリートファイターV」の大会で各国を回っていたんですが、大会の詳細を調べたり、ホテルの手配をしたり、エントリーをしたり、プロ契約の更新の交渉もします。ネットの生放送の時もセッティングもしています。出掛けるときは「ここを押したら生放送できるからね!」って伝えてます。

―― sakoさん……ゲーマーなので機械には強いのかと思ってましたが、意外ですね。

advertisement

akiki: どのくらい強くないかと言うと、PS4を買って1年以上たってからコントローラーがワイヤレスだったことに気付くくらい。偶然子どもがケーブルの抜けたコントローラーを操作した時に気づいて、めちゃくちゃビックリしてました(笑)。

PS4の片付け方を箱に書いてあげているらしい(akikiさんのTwitterより)

―― 今はご結婚されて何年くらいなんですか?

akiki: 籍を入れたのは8年前ぐらいですね。お互い関西に居たんですけど、香川に免許合宿に行ってそこで知り合ったんです。私は実家が香川だったので授業が終わったら実家で弟とゲームをしていたんですけど、他の人との雑談の中でその話がでたら「ゲームやるんですか!?」ってずっと黙ってたsakoがいきなり食いついてきて(笑)。合宿中は全然ゲームできないので飢えてたんでしょうけど、こっちは目も合わせなかったような人に急に話しかけられたので引いてましたね。で、共通の話題を得たsakoから次の日からグイグイ来られて連絡を取るようになったんです。今から14年くらい前ですね。

―― ゲームばかりやっている人と一緒にいて嫌になることはなかったんですか?

akiki: “ゲームばかりやっているから”という理由で嫌になったことはないですね。他のことを全くしなくなったときは「やるべきことをやってからゲームをやって!」と注意することは今でもあります。プロゲーマーだからとかじゃなくて「人として」って部分で。

advertisement

―― どういう部分がおろそかになるんですか?

akiki: 同棲していたころだったら、ゲームのために仕事を休んじゃうとか。私が「ちゃんと仕事行きなよ!」って言って家を出たのに、帰ると靴はそのままで髭も剃ってないし髪もボサボサだし服も朝と全く一緒だったりするんです。最初は証拠がないから我慢してたんですけど、続いてきたときは「ちゃんと仕事行ってからゲームしようよ」と話し合いました(笑)。

普段のsakoさんはシュッとした人です

―― なんかいろいろスゴイ話がでていますが……ゲーマーと付き合うのって世の女性にオススメできますか?

akiki: その質問、過去何度か答えたことがあるんですが……実はオススメできます。ゲームが嫌いな女性じゃなければそんなに難しい人種じゃないですよ。好きなものや、どうして欲しいのかがハッキリしてるし、むしろ分かりやすいです。ゲーセンに通う人ならどこにいるのか心配しなくてもいいし、家庭用ゲームオンリーだったら家に居てくれるし、コスパ最高の趣味です。彼氏としてじゃなく結婚相手としてだったら、余計にオススメできますね。

―― 心が広い。

advertisement
逃げ場がないデートをしたこともあったようです
しかし対策もバッチリ

スマホゲームに課金しすぎて貯金を食いつぶした

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』、舞台が見えづらいとの指摘に謝罪 「視認性の改善を講じる」
  2. 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
  3. 業務スーパーの“高コスパ”人気冷凍商品に「基準値超え添加物」 約1万5000個販売……自主回収を実施
  4. 「葬送のフリーレン」の勇者一行、ネモフィラ畑に現る 名場面にちなんだコスプレが「これを花畑を出す魔法か」と23万いいね
  5. “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
  6. 秋元康、AKB48卒業の柏木由紀に送った手紙が物議 “冒頭の一文”に「昭和丸出し」「嫌すぎる」
  7. 1歳娘、ちょっと目を離したら衝撃の光景が……! リアル過ぎるワンオペ現場が190万再生「わかりみすごすぎです」
  8. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  9. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  10. 息子「あしたから下敷きいるって」母「ええやつあるで(ドヤ」 母の愛がつまった手作り下敷きに「なにこれめっちゃほしい!」と注目集まる