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校則「PC持ち込み禁止です」高校生「Windows10搭載の“電子辞書”を自作しました」 天才すぎると話題に

ルールを全力で守った結果。

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 PC持ち込み禁止という校則に業を煮やした高校生が、Windows10搭載の“電子辞書”を自作してしまったと話題です。確かにこれなら校則的にセーフなはず……!

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 言うは易く行うは難しなアイデアですが、製作者の0530HLLさんは7カ月の苦闘の末、本当に完成させてしまいました。制作工程はニコニコ動画YouTubeで公開中です。

完成した“電子辞書”
上下がタッチパネルになっていて、下画面はキーボードにもなるしくみ。普通に欲しくなる完成度です

 てっきり市販されている電子辞書の外郭を流用するのかと思いきや、なんとマシンの設計をゼロから手作り。さらに、端末の設計のためにまず、「3D CAD(PCを使って設計をするためのツール)」や電子回路の基礎を習得するところから始めたという力の入れよう。

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 マイクや指紋認証など、何の機能を盛り込むかを考え、パーツの配置をパズルのように検討していき……と、実行に移すための準備にもかなりの時間をかけていたことが伺えます。

内部にどんな機能を組み込むかを選定
基盤やパーツを3D CAD上で組み上げていく
パーツを3D上でパズルのように詰めていく

 “電子辞書”本体は3Dプリンタを使って制作されています。3Dプリンタは比較的安価な「熱溶解積層方式」のものを採用。安価な代わりに出力時に誤差が出るため、一度出力後の誤差を計測し、それをデータ上にフィードバックしてから再出力するなど、ここでも細かな工夫が見られます。

 そんなこんなで本体は無事組み上がり、Windows10の搭載にも成功。さらに肝心の辞書機能をインストールし、下画面のタッチパネルがキーボード・マウス・タッチパッドとして機能するようにプログラミングコードも入力して、やっとのことで完成しました。

動画ではプログラミングを「サクっと」組んだと説明していますが、明らかにサクッとというレベルではありません

 メイキング動画自体が高度な編集技術を駆使して作られており、10分×3本となかなかの大作となっています。動画の最後には完成した“電子辞書”を校内に持ち込み、ニコニコ動画でアニメ「けものフレンズ」を無事再生できたことが明かされています。そこまで苦労して真っ先に見るのは「けもフレ」なのか……!

わーい

 0530HLLさんに取材したところ、作る上で最も苦労したのは「技術的な質問をできる人間が周囲にいなかったことと、学問との両立が難しかったこと」だったといいます。制作手法を突き止めるには膨大な研究・実験が必要にもかかわらず、学校では宿題やテスト対策の課題が多く出ていたため、どうしても学業をおろそかにしてしまう瞬間もあったとか。

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 また、校則でPCが持ち込み禁止である点について率直な意見を聞いてみたところ、「生徒が授業に集中するためというのは分かるのですが、休み時間中も禁止というのには嫌悪を感じます。特に昼休みは、スマートフォン、タブレット、PCはもちろん禁止なので、何も出来ず、人生の貴重な時間を無駄にしていると思っています」と、かなり批判的な様子でした。

タッチパネルの誤差を求めるためExcelにてタッチされた点を赤点、実際にひとつひとつ押して確かめたキーの位置を青点で表したもの
USB3.0の配線方法をまとめた図
バックライトLEDの動作テスト時の写真
制作途中の内部構造

 ちなみに、「けもフレ」鑑賞も“電子辞書”制作の理由の1つでしたが、「ホントの目的は学校の休み時間でもAIの開発ができるようにすること」だそうで、現在も日常的に使っているそうです。遊び以外にも豊富な用途があるPC。一律で持ち込み禁止という決まりに不満を持つ気持ちも理解できますね。

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