大相撲協会、女人禁制問題に関する談話発表 舞鶴巡業のアナウンスは「日頃の指導が足りていなかった」
「暴力等の問題に続き、土俵の女人禁制をめぐる混乱を起こしまして、誠に申し訳ありません」
日本相撲協会の八角理事長が、舞鶴巡業の不適切なアナウンスや、ちびっこ相撲に女子が参加できなかった問題についての談話をサイト上に掲載しました。「暴力等の問題に続き、土俵の女人禁制をめぐる混乱を起こしまして、誠に申し訳ありません」と謝罪しています。
京都府舞鶴の巡業では、土俵の上で多々見良三舞鶴市長が倒れ、女性が駆け付けて心臓マッサージを始めるも、行司が「女性は土俵から降りてください」とアナウンスしたことから非難が集中し、炎上に発展(関連記事)。これについて八角理事長は、「大相撲は、女性を土俵に上げないことを伝統としてきましたが、緊急時、非常時は例外です。人の命にかかわる状況は例外中の例外です」とした上で、「的確な対応ができなかったのは、私はじめ日本相撲協会幹部の日頃の指導が足りていなかったせいです。深く反省しております」と謝罪しています。
宝塚の巡業で中川智子市長を土俵の上ではなく土俵下からあいさつさせた問題についても説明。歴代の理事長・理事は女性を大相撲の土俵に上げない理由について「神事を起源としていること」「伝統文化を守りたいこと」「土俵は神聖な戦いの場、鍛錬の場であること」などを挙げてきましたが、八角理事長は「多くの親方たちの胸の中心にあったのは『神聖な戦い、鍛錬の場』という思いだと思う」とし、「土俵は男が必死に戦う場であるという約束ごとの結果として、女性が土俵に上がることはないという習わしが受け継がれてきたように思います」と語りました。
ちびっこ相撲に女子を参加せさなかった問題については、関取から女子の顔にケガをさせることを心配する声や、高学年の女子が相手になるとどうぶつかるべきか戸惑う声があったと説明。また、ちびっこ相撲でケガをしたという訴えが男子の両親から2件寄せられたとして、ちびっこ相撲をいったん休止して安全に行えるようやり方を見直し、同時に女子の参加についても再検討するとしています。
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