愛知・三河のソウルフード「キリンラーメン」、大人の事情で名称変更を発表 新名称は一般公募に
飲料メーカーのキリンは「係争になっているのは事実」とコメント。
愛知県西三河地方のご当地ラーメン「キリンラーメン」が“大人の事情”により名称を変更することが分かりました。発売元の小笠原製粉が新名称を一般公募しています。
「キリンラーメン」は昭和40年(1965年)から愛知県碧南市を中心に発売されている即席ラーメン。昭和33年に日清食品が「チキンラーメン」を販売したことから、即席ラーメンの需要が高まったものの、当時は碧南市にまで商品が届かず、製粉や製麺を手掛けていた小笠原製粉が「キリンラーメン」を開発・販売し、以来人気を博しています。
「キリンラーメン」という名称については、キリンのように“親しみやすく”、また長い首のように“末永く”愛される商品になってほしいとの思いから名付けられたとのことで、西三河地方では「即席ラーメン=キリンラーメン」として長年愛されているそうです。
平成に入り物流網が整備されたことに加え、大手メーカーの参入などが重なったことで、平成10年(1998年)には一時生産休止となったものの、地元からの惜しむ声が上がり、平成15年(2003年)に一度限りの1万食限定復活を行うと口コミで話題が広がり即完売。その後も数回の限定復活を経て、平成22年(2011年)に完全生産を再開し、全国へ展開しています。
そんな「キリンラーメン」ですが、5月28日に小笠原製粉が「大人の事情で、シリーズ一式の名称を変更します!」と発表。「諸般の事情により、『キリンラーメン』の名称を変更せざるを得なくなったことから、新しい名称については、長年多くの方に愛されてきた商品のため、一般から広く募集いたします」と新名称を公募するとしています。これについてネット上では“大人の事情”が一体何なのかについて「キリンラーメン、KIRINから訴えられて商品名の変更をHPで募集するそうな」「キリンラーメンと名乗りつつ原料にキリンが入ってないことを叩かれたとか」と臆測が広がっています。
小笠原製粉に聞いてみた
ねとらぼ編集部では小笠原製粉に取材を打診。名称変更の意図をききました。
――「大人の事情で名称を変更します」とのことですが、具体的にはどういった理由なのでしょうか。
小笠原製粉:キリンラーメンは今年で発売から53年を迎えます。発売から約50年たって、キリンラーメンの食べ方も変わってきているということで、ブランドを強化するために名称を変更することといたしました。
――一一般公募にした理由は。
小笠原製粉:これから向こう50年間やっていくためにももっと盛り上げたいという思いで、全国のいろんな方のお知恵をお借りできればと考えています。
なお、ネットで広まっていた飲料メーカー「キリン」との商標権を巡るトラブルのウワサについて「キリン」の広報担当者に確認したところ、「小笠原製粉さんと係争中であることは事実です」との回答。「従来から友好的かつ、相互発展的な解決を目指してきましたが、今回はやむなく係争という形となりました」とのことでした。
キリンラーメンの新名称募集は5月28日から6月17日(必着)まで募集中です。
画像提供:小笠原製粉
(Kikka)
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