「HUD内蔵」ハイテクヘルメット、日の丸パネルメーカーのジャパンディスプレイが開発 市場参入へ
「サバゲー」などのレジャー用も想定。
ディスプレイパネルメーカーのジャパンディスプレイ(以下、JDI)が、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を内蔵した「HUD搭載スマートヘルメット」を開発したと発表しました。
JDIは、ソニー、東芝、日立製作所のディスプレイ部門を統合して誕生したディスプレイパネルメーカー。スマートフォンなどのモバイル機器向け液晶パネルで多くのシェアがあり、また、前述の3社が統合していたパナソニックやセイコーエプソン、三洋電機の液晶ディスプレイ部門が含まれ、政府系ファンドも出資することから「日の丸パネルメーカー」などとも呼ばれます。
コンセプトモデル名「スパルタ」と名付けられたHUD搭載スマートヘルメットは、窓ガラスに車速やナビゲーション案内などを表示する装備に使われる車載HUDユニットを、ヘルメットへ内蔵できるほどに小型化して実現。走行中、速度やGPS情報、着信メッセージなどの情報を視線を移動させることなく視認できます。利便性と安全性の向上が期待でき、またモータースポーツなどの分野ではさらなる競争力の向上も望めるとしています。
併せてモータースポーツ分野では、スーパーフォーミュラチーム「DOCOMO TEAM DANDELION RACING」と組み、透過率80%を実現する新開発の「高透過 透明カラーディスプレイ」を国内トップフォーミュラレースの現場に導入した実走実験も進めています。高透過 透明カラーディスプレイは、従来のカラー液晶ディスプレイでは必須だったカラーフィルターと偏光板を取り除くことで実現した透過率の高いディスプレイ。ヘルメットのシールドに重ねて装着し、各種情報を表示できます。ドライバーは「より競争に集中ができる環境が整う」ということになります。
オートバイやモータースポーツ用途の他に、建設現場や警備などの業界、業種、そして「サバイバルゲーム」「ウインタースポーツ」「スカイダイビング」「自転車」などのレジャー用途への採用も見込み、同社は市場参入を検討するとしています。スパルタはコンセプトモデルのため投入予定も時期も未定ですが、技術的にはもうここまで来ているのですね。HUD内蔵ハイテクヘルメットで実現するあの夢の世界、もうすぐ近くに来ているのかもしれません。
ハイテクヘルメット、この他にも!
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