「まってるよ北海道」観光客呼び戻しにSNSで盛り上がり 仕掛け人は旅館協会若手メンバー
震源地から離れた大部分は全く支障がない状況。
北海道胆振東部地震から約2週間がたち、北海道でもようやく日々の落ち着きが戻りつつある今日このごろ。SNSでは地元観光業の人たちから始まった「#まってるよ北海道」のハッシュタグが盛り上がっています。
同ハッシュタグは観光業に携わる有志が立ち上げた運動で、Instagram、Facebook、Twitterなどで展開されています。発起代表は「北の旅館塾委員会」。日本旅館協会北海道支部の若手経営者らで構成されている団体です。
予算がない中で「とにかく何かできることをしよう」という心意気で始まった活動には、観光業の関係者だけでなく一般の人たちや、サッカーチームのコンサドーレ札幌も参戦するなど、思わぬ広がりを見せています。
ねとらぼ編集部では北の旅館塾委員会の関係者に地震後の観光業の現状と、今後の展望についてお話を聞きました。
運営者に話を聞いた
――地震によるキャンセルは出ているのでしょうか。
関係者:施設の規模や客層によって異なるとは思いますが、直近の日程だけでなく数カ月先まで相当数のキャンセルが出ています。地震による停電から復旧した際、通電してから約3時間、たまっていたキャンセル通知のFAXが止まらなくなりました……。
北海道では9月中旬から10月いっぱいまでが観光のトップシーズンです。例年の同時期に比べると3分の1程度の予約状況となってしまっています。
――北海道への旅行に興味がある人が現地の情報を調べるのにお勧めの方法がありましたら教えてください。
関係者:各観光地の公式HPにて現地の情報を得ることは可能ですが、やはり、実際に現地でお客さまのお迎えをしている旅館・ホテル・飲食店・レジャースポットのSNS・サイト・ブログをご確認いただきたいです。実際の状況が一番分かると思います。
また、ぜひ「#まってるよ北海道」でも検索してみてください。毎日、観光事業者だけでなく一般の方々が多数投稿してくださっています。まだ雑誌で取り上げられていないような小さなおしゃれなカフェや、地元メシの情報も多数集まっていますよ。
北海道電力によると現在99%の停電が復旧済み。また、高橋はるみ道知事からも発表があった通り「震源地から離れた本道の大部分の地域では交通や宿泊など観光客の受入には全く支障がない状況」です。連休中の予定が未定の人はハッシュタグをチェックしてみましょう。
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3・11のときも熊本地震のときも励ましてくれました。
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