「キラキラ☆ウォーカー」運営者を詐欺罪などで逮捕 「ポケコイン2万円分もらえる」と偽キャンペーン展開
詐欺罪のほか、著作権法違反、商標法違反、不正競争防止法違反の容疑も。
京都府警察・神奈川県警察合同捜査班は9月26日、「ポケコイン2万円分の受け取りが今すぐ可能です!!」などの“偽キャンペーン”でユーザーから利用料金をだまし取ったとして、ポイントサイト「キラキラ☆ウォーカー」運営者らを逮捕したと発表しました。容疑は詐欺罪および著作権法違反、商標法違反、不正競争防止法違反。
逮捕されたのは、東京都台東区の会社役員ら4人。容疑者らは当時、スクラッチくじを模したWebページを作成し、「スポンサー1件に登録するだけでポケコイン2万円分の受け取りが今すぐ可能です!!」などの文言でユーザーを勧誘。しかし実際には景品を提供する意思はなく、利用者をだましてアプリ使用契約を締結させ、アフィリエイト収入を得ていたとのこと。産経新聞などの報道によると、容疑者らはサイト運営を通じ、これまでに約20億円を稼いでいたとされています(関連記事)。
加えて、被疑者らは上記Webページを作成するなかで、株式会社ポケモンが有する「ポケットモンスター」シリーズのキャラクターの著作権や、レインズインターナショナルの「牛角」の商標権なども侵害していた疑い。これにより著作権法違反、商標法違反、不正競争防止法違反の容疑も加わっています。
「キラキラ☆ウォーカー」の“偽キャンペーン”が話題になったのは2017年2月のこと。吉野家や牛角、ポケモンGO運営などを装い、「吉野家牛丼15,000円分食べ放題キャンペーン」「ポケコイン無料配布キャンペーン開催中!」などの文章で自社のポイントサイトに誘導する手口が問題となり、関連企業が相次いで注意を呼びかける事態となっていました。
ポイントサイト自体は古くから存在する広告手法の一種で、指定のアンケートに答えたり、広告をクリックしたりといった“依頼”をこなすことで、利用者が広告料の一部をポイントとして受け取れるサービスのこと。これ自体は怪しいものではありませんが、「キラキラ☆ウォーカー」など一部のサイトでは、多額のポイントをプレゼントする名目でユーザーを集め、実際にはさまざまな理由をつけて換金させない詐欺が横行しており、“悪質ポイントサイト”として同じ業界内でも強く問題視されていました(関連記事)。
「キラキラ☆ウォーカー」は既に閉鎖していますが、現在も一部の悪質ポイントサイトは引き続き運営を継続中。また一時的に閉鎖しても名前を変えて再び同じ手口を繰り返すケースも多いため、利用にあたっては十分な注意が必要です。
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