日清が架空のビジネス書『なぜどん兵衛肉うどんは広告しなくても売れるのか?』公開 ニック・ジューシィ著
「巷には『謎肉』という人々に謎を問いかける食べ物があるが、誰もそんな謎に興味はなく、普通に本物の肉が食べたい」。それ言っていいんですか……。
日清食品が10月22日、架空のビジネス書『なぜどん兵衛肉うどんは広告しなくても売れるのか?』の広告サイトを公開しました。公式サイトで全ページ試し読みできるこの書籍のキャッチコピーは、「あなたの人生を360度変える、たった5分の奇跡がここに」。あ、これ虚無の書だ!
「どん兵衛肉うどん」は1986年の発売以来、主に西日本で愛されてきた商品です。右肩上がりに販売個数を1.5倍に伸ばすなどしてきたものの、一度も広告を打たれたことのない「不遇の商品」でもありました。しかし、その実力がついに認められ、今回初の広告となります。
著書の内容はどん兵衛だけに熱いものになっており、例えば「肉に謎はいらない」のページでは「巷には『謎肉』という人々に謎を問いかける食べ物があるが、誰もそんな謎に興味はなく、普通に本物の肉が食べたい」とここ数年のカップヌードルの広告戦略に正面から正拳突きをぶちかます言葉の暴力が繰り広げられています。社内で殴り合い起きてません? 大丈夫?
また、架空とはいえ設定が凝っており、著者はニック・ジューシィ、日本語訳は仁久樹和里(にくじゅわり)とのこと。じわじわくる名前です。訳者がいるということは、もともと海外で発売された設定なのでしょうか。欧米人が読んでも「Donbee……?」としかならないと思うのですが。
ニックさんは顔写真もあるのですが、そこはかとなくジョブズ風味。アメリカのニクジューグッド工科大学にストレート麺で合格した実績を持ちます。留年しているとちぢれ麺合格になるのでしょうか。
ニックさんは代表作『もし高校野球の男子マネージャーが日清のどん兵衛を食べたら(もしどん)』でベストセラーを記録。その他著作に、『金持ち父さんどん兵衛父さん』『どん兵衛の肉はどこへ消えた?』『どん兵衛は値段が9割』などがあります。絶対日本人でしょ。
今回の広告はサイトでの公開だけでなく、交通広告や折り込みチラシも使用しプロモーションを行うとのこと。本日22日から東京メトロ銀座線と都営新宿線で窓横B3サイズで、JR東京駅、JR渋谷駅、JR新宿駅で駅張りB0ポスターが掲出されます。また、折り込みチラシは、11月中旬から各地域で順次開始します。
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