レビュー

「三億円事件ツアー」で犯人と握手! ぶっ飛びタクシー会社三和交通のぶっ飛びツアーに参加してきた(1/3 ページ)

三和交通今回もマジやばい。

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 「心霊スポット巡礼ツアー」(関連記事)や「SPタクシー、忍者タクシー」(関連記事)といった新しいタクシー乗車体験を次々と世に送り出している三和交通が今度は「三億円事件ツアーリターンズ」をやるというので、乗車体験をしてきました。やっぱり三和交通はタダモノではなかった。犯人と、あのモンタージュ写真の犯人と、握手してきたぞー!

三億円事件 ツアー 三和交通 モンタージュ写真 犯人 記念撮影 犯人と一緒に記念撮影!うぇーい!

 三和交通の「三億円事件ツアーリターンズ」では、犯行現場となった東京都府中周辺で、解説を交えながら犯人が通ったルートを案内してくれます。2016年に開催され大人気だったものを限定復活。2018年11月12日~12月10日の毎週月曜日5回のみ運行します。ですが残念、既に満員だそうです。

 そんな希少なツアーを体験してきました。ツアーを楽しむ前に、まずはどんな事件だったのかおさらいしておきましょう。事件に詳しいほうが、より楽しめるツアーだそうですよ。

advertisement
三億円事件 ツアー 三和交通 府中営業所 タクシーロボ 三和交通がどのくらいぶっ飛んでいるかというと、営業所に“ロボットのタクシー”が置いてあることが普通に思えるくらいのぶっ飛び感です

戦後最大のミステリー「三億円事件」とは

 昭和43年(1968年)12月10日に事件は起きました。昭和43年は横須賀線電車爆破事件など、爆発物や銃を使った大きな事件が頻発していました。「爆弾の時代」が巧みに利用されたのです。

 12月10日午前9時15分。現金輸送車が日本信託銀行国分寺支店を出発します。東京芝浦電気府中工場(以下、東芝府中)の従業員4525人分のボーナスを乗せていました。この日は朝から激しい雨が振っていて、回転を速めたワイパーでもフロントガラスの雨滴をぬぐいきれないほどでした。

三億円事件 ツアー 三和交通 いらすとや 銀行 出発 現金輸送車 9時15分:現金輸送車は日本信託銀行を出発

 午前9時20分。府中刑務所にさしかかったところで、現金輸送車の運転手はバックミラーに白バイの影を視認します。白バイ警官は現金輸送車の進路を遮るように白バイを止めると、車に近づいてきて、

 「日本信託銀行の車ですね」

 と尋ねました。

advertisement
三億円事件 ツアー 三和交通 いらすとや 白バイ 現金輸送車 9時20分:白バイが現金輸送車を停車させる

 「はい、そうですが」と運転手が答えると、白バイ警官はやや興奮したような口ぶりで、告げました。

 「巣鴨署から緊急連絡があり、支店長の自宅がダイナマイトで爆破されました。この車も爆弾が仕掛けられているとの連絡を受けています。車の中を見せてください」

この車にも爆弾が仕掛けられています

 驚いた運転手が思わず、

 「昨夜、車内を点検しましたが、何もなかったです」

 と言うと、白バイ警官は、

advertisement

 「それじゃ車の外を調べてみます」

 と車の下などをのぞきながら、周囲を歩き始めました。現金輸送車に乗っていた行員4人も車内外を入念に調べます。白バイ警官は単身、現金輸送車の前部にまわり、あおむけになって車体の下に頭を突っ込みました。突然、立ち上がって叫びます。

 「ダイナマイトが爆発するから逃げろ!」

ボンネットの下から白い煙が吹き出しました

 行員たちが前を見ると、ボンネットの下から白い煙がものすごい勢いで噴き出していました(のちに犯人が仕掛けた発炎筒の煙と判明します)。驚いた行員たちは慌てて後方へ避難。ところが、白バイ警官は現金輸送車に乗り込み、猛スピードで走り去りました。わずか3分間の出来事でした(以下、この場所を第1現場と呼びます)。

 行員の1人は、このとき「危険を回避するために身をていして車を移動するなんて、なんと勇敢な警察官だ」と思っていたそうです。

advertisement

 犯人は見つかることなく、昭和50年(1975年)12月10日に事件は時効を迎えました。

犯人は見つかっていません

日本信託銀行を出発! 現金輸送車のルートをたどる

 さて、話を三億円ツアーに戻しましょう。案内人は山口繁運転手(29歳・仮名)。三億円事件発生当時は生まれていない平成生まれ、イケメンボイスの持ち主です。このツアー、お客さんも三億円事件当時は生まれていない世代である30歳代男性が多いそうです。

本日の案内人・山口繁運転手(本人希望により仮名)

 ツアーは東京・国分寺駅北口から出発します。最初に尋ねたのは、かつて日本信託銀行があった場所。2018年11月現在は1階がドコモショップ、2階はダイソーです。3億円なんて運び出すからには特別な銀行なのかと思っていましたが、普通の銀行がありそうな立地です。毎月、毎月、ここから大金を運び出していたんですなあ。

日本信託銀行があった場所。駅前で人通りも多い

 山口運転手が事件当日のことを教えてくれます。現金輸送車が東芝府中へ行くためのルートは2種類あり、どちらを走るのかは事前には分かりません。そのため、犯人は事件当日、緑色のカローラで現金輸送車の前を走っていたと考えられています。

 というのも、現金輸送車が通るルートをショートカットする脇道沿いに空き地があり、事件発生前に緑色のトヨタ・カローラとシートカバーをかぶせられたオートバイが置いてあったことを近所の主婦らが目撃しています。そのため、現金輸送車の前を緑色のカローラで走りルートを確認、交差点からわき道に入り、空き地でカローラから白バイに乗り換え、第1現場へ向かったと考えられているのです。

advertisement

 事件当時は交差点から脇道に入れましたが、現在は進入禁止になっています。

右前方向に行くと、カローラが乗り捨ててあった空き地があります
現金輸送車の通るルートをショートカットしながら白バイに乗り換えたらしい
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. クリスマスに出会ったギャルとギャル男が21年後…… 誰も予想できない現在に「素直に凄い」「人に歴史あり」と称賛の声
  2. 獣医師に「何の動物ですか?」と聞かれた子犬 「これは……クマですね」「もう異次元の可愛さ」と反響集めた2年後の現在は? 飼い主に聞いた
  3. 使わなくなったカラーボックス→“ずぼらシンママ”が簡単DIYしたら…… 天才的な仕上がりに「かしこーい!!」「これ作ってみよう」
  4. 実家を出た娘、母が柴犬に「久々に帰ってくるよ」と伝えたら…… 胸がギュッとなる光景に「泣いてまうわ」「なんていとおしい」
  5. 「この子は豆柴です!」と言われた子柴犬→2年後…… 飼い主も“驚きの姿”に大爆笑「いい意味の詐欺ですね」
  6. 【悲報】ドラム式洗濯機を買って1カ月→気付いた“衝撃の事実”が920万表示 「同士みつけたw」「あれは罠です……!!」 公式も反応
  7. 飛行機で“窓側の席”を予約したら……「ちょww」 目の前に広がる“まさかの光景”が910万表示 「これは泣いてしまう」
  8. 「あとはママが塗って〜」息子から託された塗り絵→ママが本気出したら…… 「えええ!」衝撃の仕上がりが話題
  9. 「ちょっと待って」「鳥肌立った」 9歳から絵を描き続けた少年→22年後…… 大人になって描いた絵が4420万再生【海外】
  10. どれだけ寝てもなぜか毎日疲れているので、夜中の様子を撮影したら…… 思わぬ事実が2000万再生「私のハートは完全に溶けたよ」【海外】