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「府中三億円事件を計画、実行したのは私」――そんな書き出しで始まる文章が、小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿され、注目を集めています。
同作は「白田」と名乗る投稿者により、一人称「私」の視点で書かれたもの。日本の犯罪史上に残る迷宮入り事件を、現在の生活環境を交えつつ回願していく内容になっています。
老齢となった「私」は唯一の共犯者だった「妻」が亡くなり、自分が死ねば事件が本当に迷宮入りになってしまうと気付いたことで、事件の真相を「息子」に告白。すると息子から「これを世の中に発表しよう」「人は罪を犯した以上、それを償わなければいけない」と勧められ、公表を決意したといいます。
とはいえ「私」には罪の意識はないとのことで、「――この事件は、私の青春そのものなのです」と記している通り、当時大金を手に入れるとともに「人生において最も大切だった親友を失った」経験を振り返る、なんだか感動的なお話として展開されます。
Twitterでは「一気に読んでしまった」「真偽はどうあれ読み物として面白かった」「創作なら天才だし、事実なら大事件」と、書かれた内容が真実であるかどうかはさておき単純に面白かったと評する意見が多いようです。また一方では「最初の何ページかで多分作者が若いなと感じてやめてしまった」「三点リーダーやダッシュを多用してて、まあいかにも小説の書き方」といった意見も見られました。
なお「小説家になろう」では自分以外の人物を名乗る行為を禁止しており、同作の立ち位置はなんとも微妙なところ。内容の真偽や正誤性だけでなく、ネット時代の創作の在り方について考えさせられる内容といえそうです。
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