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現役医学生を中心に「入試差別」への対応求める署名活動 一連の医学部不正採点問題に立ち上がる

文科省の対応、いかに……。

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 医学生たちが立ち上げた「入試差別をなくそう!学生緊急アピール」が、署名活動を12月2日に開始しました。この署名は、大学医学部の入学試験において点数調整を行っていた大学を明らかにするよう文部科学省に要請するためのもので、ネット署名サイト「change.org」で行っています。募集開始から13日までの間に目標人数の1万人を達成。18日に第一次署名として約1万5000人分の署名を文科省へ提出。現在も募集を続けています。


現在も署名を集め続けているchange.orgのページ

 2018年8月、東京医科大学の医学部医学科入学試験において、女性や多浪生など一部を対象に減点していたことが発覚。以来、昭和大学や順天堂大学など他大学の医学部でも点数調整が行われていたことが明らかになりました。こうした処置を性別、年齢などによる「入試差別」だとして医療系の学生たちが立ち上がり、文科省に適切な対応を求めています。

 また、不当な採点を行ったと公表した東京医科大学では、得点操作で不合格となった受験者のうち、追加合格を認められ次年度の入学枠が充てられることが発表されました。しかし、医学部入学定員が文科省により定められているため、次年度の定員が実質減少する問題も起きており、これに対処するよう求める内容も、署名に盛り込まれています。

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文科省に要求している実際の項目

 発信者である「入試差別をなくそう!学生緊急アピール」の担当者によると、「私たちにとっては特に身近な問題で、医療系学生として何かしなくてはと思いました。社会に訴えていくにあたり、医療関係者だけでなくたくさんの方々に賛同いただきながら広めていきたいと考え、署名活動を行うことにいたしました」といいます。

 さらに、あくまで個人の意見、とした上で、以下をコメントしています。

 「医学部入試において女子や過年度生が合格しにくいことは言われてはいましたが、実際に得点操作されていたことを知り、その理由が入試とは関係ないものであると感じ憤りを覚えました。離職率が高いのは女性だからではなく、家庭のことと両立できない職場環境や、男が働き女が家事をするといった固定観念によるものであって、それを入試の得点を一律に減点して調節するのはおかしいと思います。今後の受験生、さらには医学部入試に留まらず、社会全体の年齢や性別などの属性による差別がなくなることを願っています」(担当者)

 change.org上では、賛同者からの「医療に対して志高く努力している全ての学生に公平な審査を」や「教育の場で人種差別をするようなことがあってはならない」といった声も寄せられています。

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