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ガシャポン、回転寿司、メダルゲーム…… 大人も欲しがる『幼稚園』の付録はどうやって作られているのか

発売後、たったの1週間で完売も。

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 雑誌『幼稚園』の付録が快進撃を続けています。「回転寿司(関連記事)」や「ガシャポン(関連記事)」、そして2019年2月号の付録「メダルおとしゲーム」(関連記事)」などがヒットを飛ばし、書店では売り切れが続出するほど。


つい先日も話題になっていた『幼稚園 2月号』の付録「メダルおとしゲーム」

「これが子どもの付録?」というカルチャーショック

 児童雑誌の付録とは思えない完成度や、大手企業とのコラボには大人の目もくぎ付けになっています。はたして、これらの「神付録」はどのように作られているのでしょうか? 小学館『幼稚園』編集部の大泉高志さんにお話を聞きました。

「かいてんずしゲーム」がはじまり

―― 以前からネット上では「幼稚園の付録が豪華すぎる」とたびたび話題になっています。豪華付録の路線になったのはいつからですか?

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大泉さん:2018年9月号の付録「かいてんずしつかみゲーム×くら寿司」が豪華路線の始まりです。「かいてんずし」ならば、どうしてもモーターユニットで自動回転させたかったので。


くるくる寿司が回る、回転寿司でブレイクした

―― 以前から他企業とコラボすることはあった?

大泉さん:これもくら寿司さんとのコラボ付録が始まりです。この号から付録のテイストを変えましたが、ウケなかったらすぐにやめるつもりでした(笑)。

―― こうした付録は、誰がどのように設計・開発しているのですか?

大泉さん:編集部で会議はしますが、基本的には付録担当者が一人で作ります。流れは以下の通りです。

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  1. ネタを決めたら、ペーパークラフト作家に発注。
  2. 白ダミーがあがってきたら、組み立てやすさなどをチェック。
  3. 設計が決まれば、イラストレーターに絵を発注。くら寿司などの場合は、食べものの実物を撮影。
  4. デザインされたものを組み立てて校了。

実際に使われていた白ダミー

―― 今回、メダルゲームを題材に選んだのはなぜですか。

大泉さん:幼稚園児が「やりたいのに、やらせてもらえないこと」だからです。家で思う存分遊べたら、うれしいだろうなと。

セガ社員がメダルおとしゲームを奪い合った

―― セガに話を持ちかけたときの反応はいかがでしたか?

大泉さん:前例がないので戸惑っていました。ただ後日に白ダミーをお持ちすると、「すげえ!」と大喜びのご様子で。電動のスライドユニットが入っていることに驚かれたようです。「次はオレの番!」と、奪い合うように遊んでいただきました。


セガ担当者も熱くさせたメダルおとしゲーム

―― メダルゲームの再現にあたって苦労した点はありましたか。

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大泉さん:はじめはスライドユニットの動作が速すぎて。「スピードはこの半分以下にして」と指示しました。

―― 工夫した点は?

大泉さん:本物は全面ガラス張りで、メダルには直接触れません。しかし付録では最初にメダルタワーを配置するなど、ある程度の自由が必要です。そこで、左右は思い切って壁をなくしました。デザイン的にも違和感がなく、組み立ても簡単になって一石二鳥でしたね。

ガシャポン×バンダイは1週間で完売

―― 過去特に反響が大きかった付録は?

 2018年10月号付録「ガシャポン×バンダイ」は1週間で完売しました。バンダイさんのガシャポン筐体そっくりのデザインです。ネットで話題にしてくれたのも要因ですね。

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反響が大きかったガシャポン

―― 今回のメダルおとしゲームはどんな反響がありましたか?

大泉さん:セガさんの公式ツイッター上の動画が20万回以上再生されていますし、売上も前述の「ガシャポン」に迫る勢いです。2019年1月末までの発売号ですが、そこまで在庫が持たないかもしれません。

―― 最後にひとこと、お願いします。

大泉さん:今後もしばらく「企業コラボ付録」を続けます。某外食チェーンやおもちゃメーカーなど、誰もが知る有名企業との付録が続々と登場予定です。「幼稚園」という雑誌ですが、大人もこっそり買いたくなる付録を目指します。


もはや、子どものごっこ遊びの範ちゅうではない

 TwitterなどのSNSでも「作ってみた」報告がたくさん投稿され、世代を超えて支持される幼稚園の付録。今後もさらなる「この手があったか!」に期待できそうですね。

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辰井裕紀

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