コラム

会社、家庭で集団感染しないために インフルエンザにかかった後の“正しい対応”(1/2 ページ)

例年、“ブラック企業のダメ対応”が話題になりますが、厚労省が勧める対応は?

advertisement

 寒い季節になると、必ずと言っていいほど話題になるのが「ブラック企業のダメなインフルエンザ対策」。真偽はさておいて、Twitter上には「インフルなのに、出社しろと言われた」「言う通りにしたら、感染者が続出」といった投稿が毎年のように現れます。

 では、反対に「インフルエンザにかかったときの“正しい対応”」とは、どのようなものなのでしょうか。厚労省が推奨する対策などをまとめてみました。

まとめるとこんな感じ

「インフルエンザ“かも”」の段階で休んで、早めに病院へ

 インフルエンザは例年、12月~3月ごろに流行。「38℃以上の発熱が比較的急速に現れる」「倦怠感、関節の痛みなどの全身症状」といった症状が特徴とされていますが、ちょうど風邪もひきやすいシーズンですから、「もしかしたらインフルエンザ?」と判断に迷うことも少なくないでしょう。

advertisement

 厚労省は「かかったかもしれない」段階で、以下のような対応を勧めています。

  • 人混みなどへの外出を控え、無理して通学、出勤しない
  • 安静にして休養、睡眠
  • 十分な水分補給
  • せき、くしゃみが出る場合は、マスク着用などで飛沫感染対策(「咳エチケット」として啓蒙活動)
  • 具合が悪ければ、早めに医療機関へ行く
厚労省による啓発ポスター
口元を手で覆うのもNG例(厚労省より)

「発症後、12時間待たないと検査できない」は本当?

 インフルエンザでは「症状が出てから、12時間以上たたないと検査できない」といわれることがあります。これについては、各種医療機関が「検査キットの性質上、発症から“ある程度の時間”が経過しないと、実際には感染していても陰性と出てしまう可能性があるため」などと解説しています。

 しかし、使用機材の違いなどもあり、この“ある程度の時間”は医療機関によってマチマチ。「24時間以上」「6~12時間程度」とされている場合もあります。

 なお、抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に服用しないと十分に効果が出ないといわれており、いずれにせよ「無理せず、早めに病院に行ったほうが良い」という点は変わらなさそうです。

※抗インフルエンザウイルス薬には「発熱が現れる期間が1~2日間短縮する」「鼻、のどからのウイルス排出量が減少する」という効果があるとされています。

advertisement

家族などへの感染を防ぐには

 感染力の強いインフルエンザでは自分の治療だけでなく、周囲にうつさないことも大切。そのためには、以下のような対策がとれるそうです。

  • なるべく家族との接触を避けて、静養する
  • 1時間に1回程度の換気(短時間でも可)
  • せき、くしゃみが出ているあいだはマスク着用(不織布製マスクが良い)
  • マスクは正しく着用する(鼻からあごまで覆うなど) 
  • 鼻水、たんが付着したティッシュは、すぐにごみ箱へ

 ちなみに、「マスクは、風邪やインフルエンザの予防にならない」といわれることがありますが、さいたま医療センターによると、看病中など「せきやくしゃみのしぶきを直接あびる可能性がある場合には効果がある」とのこと。

外出や出勤・通学はいつまで控えるべき?

 解熱後もインフルエンザウイルスは体内から排出され、厚労省は「熱が下がったあとも、2日程度は他の人にうつす可能性」があるとしています。

 また、せきやくしゃみなどの症状が続いている場合には、不織布製マスクを着用するなどの配慮をした方が良いとのこと。

「治癒証明書」は必要?

 一部企業では、インフルエンザの治癒後、出勤を再開する際、医師による「治癒証明書」「陰性証明書」の提出が求められることが。厚労省はこれを「望ましくありません」と否定しています。

advertisement

 その理由の1つは「医療機関に過剰な負担がかかる」というもの。また、そもそもインフルエンザ“ではない”と診断することが困難なのだそうです。

主要参考文献

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  3. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  4. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  6. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  9. 「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
  10. 「セッ…ックス知育玩具」 省略する位置がとんでもないオモチャの名前にネットがざわつく