タバコ型駄菓子がアイコス風に ネットで一躍話題の「myCOS(マイコス)」誕生秘話をメーカーに聞いた
舞妓さんのお菓子です。
タバコ型のお菓子「ココアシガレット」を求めて駄菓子屋に行ったら、タバコが「マイコス」になっていたというツイートが話題になっています。時代を感じるこの商品、どうして作っちゃったのか製造会社のオリオンに聞きました。
同社は大阪にある駄菓子メーカーの老舗で、マイコスは2018年から販売されているもの。主力商品のココアシガレットは1951年から販売しています。
マイコスは、舞妓(まいこ)さんのイラストが描かれたココアシガレットに似たお菓子です。マイコス発売の経緯について聞いたところ、「時代に合わせておもしろい物を作ろう」をコンセプトにしたそうで、「舞妓さんでも入れておけば、あんまり怒られへんかなと思って」という本音も聞くことができました。
ココアシガレットは、喫煙をあおるお菓子ということで、イメージが悪い側面がありました。そこで、2011年、商品が誕生60歳を迎えた際に「オリオンはあなたの禁煙を応援します」というフレーズをパッケージに入れることに。還暦をキッカケに、喫煙をあおるお菓子が、禁煙を応援するお菓子に生まれ変わりました。
そこから、禁煙を応援するための商品づくりをしてきたのだとか。今回のマイコスもそのつながりで生まれたそうです。
舞妓さんをモチーフにするということは、外国人にも駄菓子は人気なのでしょうか。2015年に「DAGASHIで世界を笑顔にする会」がオリオンなどの有志企業18社により設立されました。駄菓子文化は、いろんな会社の商品が共存共栄できる、世界にはまれな文化。日本独自の文化を世界に売り出していこうとさまざまな活動をしているそうです。また、中国やアジアでは「日本のお菓子は安心・安全」ということで人気があるといいます。
ただのダジャレだと思っていた商品に、奥の深いストーリーがあったことに驚かされます。担当者の「小さなパッケージに大きな夢をのせるっていうのが、駄菓子のいいところなんです」という言葉が印象的でした。
(高橋ホイコ)
関連記事
“5円チョコ”こと「ごえんがあるよ」は、なぜ30年以上も売り続けられるのか? 会長が明かす「儲からないんだけど……」
なくなったらさみしい。30円のタバコ発見? → お菓子でした タバコ自販機にタバコ型駄菓子がまぎれ込む謎
これでも食べて禁煙しろというメッセージ……?こんなの萌えるしかない おばあちゃんの駄菓子屋に通い詰める元ヤンのギャップがたまらん漫画
元ヤンがどんな武勇伝を持っているのかも気になります。昭和の駄菓子がまた1つ 「梅ジャム」が2017年末に製造終了、唯一の作り手が体力の限界で引退
1948年に紙芝居の駄菓子として生まれた、梅の花本舗の「梅ジャム」が製造終了に。なんで駄菓子屋ってあんなにギャンブル性が高かったんだろう?
子どもの射幸心を無限にあおってくる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.