高橋一生シャンプー広告 隠れたメッセージがSNSで大反響 担当「めちゃくちゃ鍛えられていて単純にカッコ良かったのです」
高橋一生を起用したシャンプー「ディアボーテ HIMAWARI」の車内広告。何気ないコピーに、とある仕掛けが……。
俳優の高橋一生さんを起用したシャンプー「ディアボーテ HIMAWARI」の車内広告に、あるメッセージが隠されていたという指摘がTwitterで注目を浴びています。ただの新商品のコピーかと思いきや……? 広告の制作経緯についてクラシエホームプロダクツ担当者に取材しました。
広告は3月1日からJR東日本の各沿線の車内に掲出されているもの。ヒマワリに囲まれた高橋一生さんの写真の横に、次のようなコピーが縦書きされています。
すべての女性の髪を、素直で美しくするために、磨いてきたヒマワリオイルの実力。好評だった『ゆがみケア』が更に進化し、新しくなったんです。髪の毛の質が35才から、変わったと感じる人が多いってご存知でしたか? そのわけは、髪の中の脂質と水分のバランスが崩れるから。新ディアボーテヒマワリは、うねりや、クセ、パサつきの原因『髪のゆがみ』に悩んでいる、全ての方のためにさらに進化を重ね、新しく生まれ変わった自信作です。一度、使ってみてください。
単に新商品の特長を説明した文章。電車移動中に何気なく読んだだけでは、「高橋一生のメガネ姿よき……」で終わってしまいそうな広告です。しかし3月10日、あるTwitterユーザーが仕掛けに気付きました。「高橋一生の腕の血管やべーなーーーと思って見てたら…!コピーの文字横に読んでみて…!」
コピーの文字頭を横に読んでみると、「一 生 さ ん の う デ の け っ か ん が 好 き で す」……「一生さんの腕の血管が好きです」という一文に! そして写真の高橋一生さんがアゴに添えている腕を見ると、筋骨隆々としている上に血管が浮き出ていて実にたくましくセクシーなのです。いや気持ちはわかる……けど、よくシャンプーと全然関係ない私情を差し込めたなこれ!
メッセージが隠れているだけでなく、新商品の宣伝そっちのけで高橋一生のチャームポイントを訴えているという、驚きと笑いと共感が同時に押し寄せる広告。Twitterでユーザーの指摘は8万回以上リツイートされるなど大きく話題となり、「よく気が付きましたね!」「すごいすごい!」「なるほど! やられた!」と仕掛けに感嘆する声や、「みんな思うことは一緒(笑)」「私も腕いいなって思っていた」と血管の良さにうなずく声が寄せられました。
広告の制作経緯についてクラシエホームプロダクツの広報担当は、次のように説明します。
「この3月に、2014年のブランド誕生から初めて『ディアボーテ HIMAWARI』の全面リニューアルを行ったのですが、1カ月と長い期間掲載される車内広告で商品情報をしっかり訴求したいと考えていました。制作を依頼したクリエイティブディレクターは『文字ばかりの広告になる』と思い、せめて何かひと工夫できないかと考えこの広告が生まれたそうです」
しかし文字頭にメッセージを隠すにしても、なぜ高橋一生さんの腕の血管をチョイスすることになったのか。
「高橋一生さんはこの夏公開される時代劇映画でかなり大きいヤリを振り回す役をやられたそうで、二の腕がめちゃくちゃ鍛えられていて単純にカッコ良かったのです。今回高橋一生さんを表情重視で撮影していたところ、その写真の腕の血管がすごかったので、この血管を『ひと工夫のネタ』のアイデアとしていただきました」
広告にはメッセージに気付いてもらうためのヒントは一切出しておらず、掲出から10日たってからのSNSでの反響となりました。「『気付いてもらえるだろうか』と思っていましたが、比較的早く3日目くらいにお一人Twitterで気付いてくれた方がいてうれしく思っていました。さらに10日目で今回のバズが起こり、SNSの拡散力をあらためて実感しました」(担当者)
メッセージが隠された車内広告は今回の1種類のみ。3月31日までJR東日本の横須賀・総武線快速、中央総武線各駅停車、南武線、鶴見線、相模線、埼京線、川越・八高線、りんかい線、常磐線、武蔵野線、京葉線、湘南新宿・上野東京ラインで掲出中です。ディアボーテの“デ”は、高橋一生の腕の“デ”、か……(違う)。
2019年3月14日追記
高橋一生さん本人から広報担当を通して、今回の広告の話題について次のようなコメントをもらいました。
制作した方々の広告に対する愛情と企画力が素晴らしいと感じました。
全体を一つの作品として見ていらっしゃるからこそ出来ることだと思います。
素晴らしい方々とご一緒でき、嬉しく感じています。
画像提供:クラシエホームプロダクツ
(黒木貴啓)
関連記事
電車に“本物の布団”使った中吊り広告 ふかふか素材に「触ってしまった」と反響 企業の制作意図は
11月26日から西川産業が東京メトロで展開している、自社の布団を使った中吊り広告がTwitterで話題に。中吊り広告をサメが食べちゃった! サメの捕食がテーマ「シャークワールド」展の広告物が斬新
サメの迫力が伝わってくる、紙広告ならではのデザイン。パンダがだる~ん、長野自衛隊の「ゆる」ポスターに絶賛の声 担当者に制作意図を聞いた
自衛隊長野地方協力本部に意図などを聞きました。千鳥を使った岡山県の広告が「まるでジブリみたい」と話題に “クセがつよい”デザインの狙い、県に聞いてみた
これは良い広告じゃぁ。「大学生に、ノートPCはいらない」 日本マイクロソフトによるSurfaceの宣伝広告がインパクトあると話題に
「『大学生』になることが、ゴールの人たち」。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.