ニュース

「実は高齢者の購入が多い」「肌の露出は控えめ」 北海道「沿岸バス」の萌えキャラフリーきっぷ、“中の人”に裏側を聞いてみた(1/2 ページ)

10周年を迎える沿岸バスの「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」の背景を聞きました。

advertisement

 北海道北部で路線バスや高速バスを運行するバス会社「沿岸バス」(1952年創業)が2009年に発売した萌えキャラデザインのフリーきっぷ「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」が、2019年で10周年を迎えます。


10周年となる「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」

 萌えっ子フリーきっぷは毎年5月から1年間販売され、2019年で第11シーズンに。券面に描かれているキャラは、バスガイドやバス運転手などバス会社の職員、地元で働く女子やバスを利用する学生など。キャラの名前は豊岬など地元の地名にちなみ、描いているのは札幌市在住の漫画家・佐倉はなつみさんと、北海道にこだわったキャラ作りとなっています。

 10周年の大台に乗った萌えっ子フリーきっぷが生まれた背景などを沿岸バスの“中の人”(担当者)に聞きました。

advertisement

萌えっ子フリーきっぷが生まれたワケ

 沿岸バスは北海道留萌・宗谷エリアを中心に路線バスを運行。しかしその系統の大半は国や北海道、沿線市町村より補助を受けて維持する赤字路線だといいます。それゆえ、収益悪化に直結する格安運賃は設定できないものの、「管内の周遊や長距離移動を目的とするお客様が計画的に利用することでお得になるような周遊きっぷを設定してはどうか」と考えたのが始まりだと中の人は言います。

2019年5月1日発売のシーズン11。バスガイドの増毛智恵理、行政機関で交通政策を担当する住之江るるも、バス会社の営業所長兼統括運行管理者の霧立所長が登場

 券面のデザインをバスや景勝地の写真ではなく女の子のキャラにしたのは中の人の遊び心によるもの。「まさか10年以上続くきっぷに発展するとは思いませんでした」(中の人)

シーズン11のキャラ。離島に住む観音崎らいなと白浜ひばり、バス会社で広報やイベント企画などを担当する泉源てしお

 発売時、いわゆる「萌えおこし」(萌キャラによる地域おこし)は今ほど盛んではありませんでしたが、当時の地元の反応はどうだったのでしょうか。「萌えっ子フリーきっぷは、その名称を『留萌(るもい)っ子→萌えっ子』から付しているので、割と違和感なく受け入れてもらえたようです」(中の人)

 第1シーズンの売り上げは、年間500枚程度という目標を大きく上回る約1000枚。以降、微増傾向で、第10シーズン(4月30日に終了)では約1600枚の売り上げが見込まれるとのこと。毎年シーズンの変わり目になると、新デザインがネットメディアや地元紙にプロフィール付きで紹介されるため「春の風物詩になっている感がありますね」と中の人は言います。明るいニュースを毎年提供できるので発表する側の立場から楽しんでいると語ってくれました。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  2. 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
  3. 「ほ、本人……?」 日本に“寒い国”から飛行機到着→降りてきた“超人気者”に「そんなことあるw?」「衝撃の移動手段」の声
  4. 才賀紀左衛門、娘とのディズニーシー訪問に“見知らぬ女性の影” 同伴シーンに「家族を大切にしてくれない人とは仲良くできない」
  5. 【今日の難読漢字】「誰何」←何と読む?
  6. 「今やらないと春に大後悔します」 凶悪な雑草“チガヤ”の大繁殖を阻止する、知らないと困る対策法に注目が集まる
  7. 武豊騎手が2024年に「武豊駅に来た」→実は35年前「歴史に残る」“意外な繋がり”が…… 街を訪問し懐古
  8. 大谷翔平、“有名日本人シェフ”とのショット 上目遣いの愛犬デコピンも…… 「びっくりした!!」「嬉しすぎる」
  9. ハローマックのガチャに挑戦! →“とんでもない偏り”に同情の声 「かわいそう」「人の心とかないんか」
  10. 古着屋で“インパクト大”なブランケットをリメイクすると…… 劇的な仕上がりに386万再生「これはいいね、欲しい!」【海外】