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Vtuberにテクノ法要にシウマイ弁当にミニ四駆の本気! 平成最後の「ニコニコ超会議2019」はやっぱりカオスだった

ホール間の移動すら楽しいイベント。

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 「ニコニコのすべて(だいたい)を地上に再現する」をコンセプトに、毎年春に行われているイベント「ニコニコ超会議」。平成後期に彗星のように現れ、「ボーカロイド」「踊ってみた」などのさまざまなニコニコ文化が生まれるプラットフォームとなった「ニコニコ動画」最大のお祭りです。

 今年は2019年4月27日、28日の両日で開催されたうち初日に参加しました。こちらでは、イベントの模様を駆け足でお伝えします。幕張メッセ展示場の1~11ホール、イベントホールという広い空間にVtuberにコスプレに平成に睡眠にシウマイ……ありとあらゆるコンテンツが詰まっていました。

VTuber Fes Japan

画像提供:ドワンゴ

 今年の目玉のひとつはVTuber。VTuberブースは今年はぐーんと規模を広げ、ひとつのホールをまるごと使用して日本中のVTuberを集めた祭典「VTuber Fes Japan」を開催。

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左:電脳少女シロ 右:月ノ美兎

 VTuberステージをはじめパネルと記念写真が撮れたり、対話できるブースがあったり。既存の推しのVTuberだけでなく新たなVTuberとも出会える場所となっていました。

茨ひより

 自治体公認のVTuberも。こちらは茨城公認の茨城県バーチャル広報課VTuberチームアナウンサーの茨ひより(いばらひより)。VTuberはエリア以外でも企業ブースなどいろいろな場所で見ることができ、昨今のVTuber人気を身をもって感じました。

超平成・超令和

画像提供:ドワンゴ

 今年ならではのエリア「超平成・超令和」! 「平成の書」「令和の書」のレプリカが展示されており、どちらの書も大人気でした。令和になった瞬間を再現できるフォトブースもありました。

 平成最後に自分を総括する漢字一文字を書いてみる「#平成最後の漢字一文字」ではさまざまな平成の漢字が見られました。参加者ひとりひとりにいろんな平成があるんだなぁ……。

 著名人が考えた自分を総括した平成の漢字の展示も。1日目はすべて揃っていませんでしたが、ハローキティさんや小林幸子さんなど豪華な顔ぶれの書が並んでいました。

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2日目の28日には「令和おじさん」こと菅義偉官房長官も来場していました(画像提供:ドワンゴ)

ニコニコ超年表

 ニコニコの歩んできた12年を超巨大な年表で振り返ることのできるブース。昔狂ったように聞いてた2007年、2008年代の楽曲や動画が10周年を迎えて驚いていたんですけどニコニコ動画も12年(12月にスタートしたので、今年で13周年)、年取るわけだよね……と古参ぶりたいβユーザー。

 年表には「俺歴史」が書きこめるのですがスタート時の2006年には「爆誕」もありました。ニコニコスタートの年に生まれた赤ちゃんももう12歳か13歳。大きくなってニコ超会議のイベントに実際に足を運ぶ、そんな循環ができているんですね。

 分厚くてちょっとした凶器みたいになってるニコニコ超百科(物理)もありました。

日本電信電話ミカカランド

 イベントの超特別協賛でもある\電話屋/NTTによるブース、日本電信電話ミカカランド。超最先端技術をなぜかレトロフューチャーで解釈して顕在化しました。新しいのになんか懐かしい感じ……。

 超歌舞伎の演出にはNTTの研究所の最新技術を用いられているのですが、そんな電話屋さんの技術力を感じられそうなブースも。こちらは「両面透過型多層空中像表示装置」による新たな演出の実現。なるほど、わからん。

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 要は背景つきのキャラクターの3層の多層空中像を、正面と背面から同時に見ることができるというものなのだそうです。すんげえ技術~。

 【超復活】彼方からのケータイたちのブースでは昔の携帯電話が見られます。このあたりで約10年前……。ドコモの絵文字が懐かしい。

 どうでもいいけどパネルのデザインに平成どころか昭和っぽさを感じているのは筆者だけでしょうか。

超睡眠

 ホールの真ん中にふかふかのベッドが! こちらは戦国時代から続く創業453年の超老舗寝具メーカー「西川株式会社」の寝具で実際に寝られる「超睡眠」エリア。イベントって朝早くから歩き回って疲れるのでこういうエリアがあるのってすごくいいかも。

 ブースには事前に公募していた「8時間ガチ寝」している参加者がいました。寝ている参加者たちはリアルタイムで脳波を計測されており、「ZZZ」「リラックス」など感情がディスプレイに映し出されています。

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 大人気の超睡眠エリアは筆者が行った時には1時間待ち。隣のエリアは超テクノ法要×向源でお香のにおいやテクノ法要が聞こえてくるのでかなりリラックスできそうでした。寝てみたかったなあ……!

超テクノ法要×向源

 というわけで超睡眠のおとなり「超テクノ法要×向源」。ステージでは元DJという異色の経歴を持つお坊さんが手がける「テクノ法要」が執り行われていました。め、召されそう……!

AMP 非対応のコンテンツです。こちらからご覧ください。

 ステージ以外ではお坊さんの袈裟コレクションが見られたり、お坊さんと対話することができたり、中に入って写真を撮ることができる仏壇があったりとかなりナムいエリアでした。ありがたや。

 テクノ法要はその日の昼ごろにTwitterのトレンドにあがるなど話題に。テクノ法要を営む浄土真宗本願寺派照恩寺の住職朝倉行宣さんは「今日ははじまる前から人が集まってきて下さって感動してます」と話してくれました。2年目の参加で、参加者の認知度も高まっている模様。

 テクノ法要、はじめて体験したのですが「仏説阿弥陀経」や「讃仏偈」といったお経とテクノ音楽が合わさるとめちゃくちゃかっこよくて、「死ぬ前に聴く音楽ってこんな感じかな」と思いました。

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超シウマイ弁当

 飲食系のエリアで筆者が絶対に行きたいと思っていたブースがありました。崎陽軒と横浜ウォーカーコラボでシウマイ弁当をカスタマイズできる、「超シウマイ弁当」です。ここはなんと夢にまで見た「シウマイ弁当」のカスタマイズができるんです!! 

 シートの項目に答えて自分だけのカスタマイズ「超シウマイ弁当」を作ります。横浜生まれ横浜育ちの筆者は「細かすぎて伝わらない超シウマイ弁当」にしました。

 シートを元に弁当に詰めているところをガラス越しに見られるのも楽しいです。冷めても美味しいシウマイ弁当だけど、ここで詰めてくれるのであたたかいのも嬉しい。やっぱりシウマイ弁当は最高!!

 ちなみに「細かすぎて伝わらない超シウマイ弁当」のアレンジ箇所はごはんの上の小梅(通常は青梅)、ごまが白ごま、醤油入れの形、バランが大葉型、の4点です。細かすぎて横浜民でもどこが違うかパッと見でわからない。

 答え合わせはこちらです。特に大葉型のバランがニッチだと思いました。

ニコニコ超神社 無地

 2019年のニコニコ超神社は無地。参加者が自由に願い事を書き込むことができます。

 「リア充になりたい」「配信者に会いたい」という願いから「神引きしたい」「推しが来ますように」というゲーム関連まで。場所的にゲーム系のご利益がありそう……なるほど……。

 私も実装から時間たってるけど未だに引けていない限定のサーヴァント(FGO)について書いておきました。書いたからマーリン来て。

平成っぽい? コスプレ

 コスプレエリアとは別にホール間の通路もコスプレ可能となっていますがそこでニコニコっぽくなおかつ平成っぽい? コスプレを見つけました。これ、亀仙人と野沢雅子(のものまねをしたアイデンティティ田島のコスプレの可能性ある)VS 音割れポッター(@uraya_sigeyaさん)、音割れハリー(@metalbossgear3さん)。

 個人的な話をすると筆者は音割れポッターに目がないので、見られてよかった2019年でした。謎のエモさがこみあげる。

 戦いの目的が全く謎な戦いですがどっちも頑張ってほしいです。撮影ありがとうございました。

 オルガ団長もいました(@takeshi69_ROCKさん)。結構寒かったから頑張ってほしい。

 ちなみに数時間後通りかかったら闇のゲームはじめてました。どんだけネタ仕込んでるんだこの人! 超会議、みんなそれぞれの楽しみ方してて楽しすぎます。その他のきれい・かっこいいコスプレはこちらへどうぞ(関連記事)。

 移動中に視界に入る出発カウンター。幕張メッセのホールの真ん中に出発カウンターがある光景、シュールすぎる(超JALブース)。ホール間の移動すら楽しいイベント、それが「ニコニコ超会議」。

超まるなげひろば ゼロぐらいからはじめる超ミニ四駆2019

 ホールの一角にミニ四駆のコースが敷かれていて、さらにミニ四駆の古文書が展示されていて懐かしいなと思っていたのですが、1日目のレース「超高速競技会」がとんでもないことになっておりました。動画でご覧ください。

残像しか見えねえ。一体どんなマシンが走っていたのか全く分からない 

 この時に走らせていた@NRotuさんにマシンの写真を見せていただきました。すべてタミヤ製、電池もミニ四駆基準で単三電池2本、モーター無改造のイベント独自ルールでミニ四駆の限界に挑戦した「一応ミニ四駆の体裁は保っているマシン」なのだそうです。ミニ四駆って本気だすとこんなにスピードでるんだ……。

 元のツイートには70km/hと書いていますがレース企画者の@MasaruKun7さんによると、動画のレースは「タミヤ アンリミテッドクラス」で45km/h(秒速13m/s台)で走行していたもの。70km/h台のレースはそのあとのクラスで行われていたとのこと。え、これよりも速いスピードのレースが……?

 ゼロぐらいから始める超ミニ四駆2019年のコンセプトは「超ハード・超ライト」。1日目は上記の超高速競技会が開催されましたが、2日目は小さな子供も安心して参加できる超ミニ四駆体験と、2日間どっぷりミニ四駆を楽しめるエリアでした。

ニコニコ超学会

 超会議唯一? のアカデミックなブース「ニコニコ超学会」。アカデミックといいつつ日本うんこ学会会員のボランティアの力で製作されたソーシャルゲーム「うんコレ」の試遊や、「うんこつくってみた」など、参加敷居の低い学べるブースとなっています。

 一見笑っちゃうブースだけど実はうんこに対する真剣な気持ちが込められています。「うんこつくってみた」もうんこの状態から健康状態を自分で知ることができるという意味ではゆるいながらも真面目な取り組みです。

 ポスターセッションでは野生の研究者たちの研究が並びます。「エロマンガを集計して統計的に分析してみた2019」や「ニコ生統計2019」、バ美肉おじさんのにおいを再現した研究に都心に暮らすタヌキなどの野生動物の研究発表「東京タヌキ探検隊」まで……幅が、幅が広すぎるッ! 

さよなら平成。ニコニコ超会議、また来年

 ニコニコ超会議、来るたびに広がりを感じて、今年も見どころがありすぎて書ききれないぐらいです。同イベントには何度か参加していますがやはり来るたびに参加者が増えているのを体感として感じるのと(実際、2019年の来場者数は過去最多の2018年を超えた16万8248人でした)、参加する人の年齢層も広がっていることを感じています。ニコニコ動画とともに歳を重ねたユーザーが大きくなって次の世代を連れてきている……?

 平成後期を駆け抜けたニコニコ動画とニコニコ超会議、令和以降はどんな展開を見せてくれるのか楽しみです。

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