レビュー

「GT-Rより救急車が好きだ!」という俺得な試乗会に行ってきた 日産のはたらくクルマ、ガツンと大集結(2/2 ページ)

だって救急車が運転できるなんて“おとこのこ”の夢じゃーん

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普通免許対応の「アトラストラック」、現代のユーザー要望から誕生した「キャラバン冷蔵冷凍車」!

 「アトラスF24」シリーズは、積載量1.5~2トンクラスの配送用車両です。


アトラスF24の総重量3.5トン未満モデルは、2017年改正道交法施行後に取得した普通免許の人も運転できる車両

 アトラスは荷台の仕様に応じて多種多様なモデルがありますが、アトラスF24は総重量を3.5トン未満に抑えた「普通自動車免許で運転できるガソリンエンジン車両」です。

 2017年3月12日施行の改正道路交通法によって、3.5トン以上7.5トン未満のトラックに乗れる「準中型免許」という免許区分ができ、同時にそれ以降に取得する普通(自動車)免許は、乗れる車両の総重量がこれまでの5トン未満から3.5トン未満に引き下げられました(関連リンク)

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 準中型免許は若い人がトラックドライバーの仕事に従事しやすくなるように新設されたものですが、同様に“普通免許でも運転可能な、総重量を3.5トン未満に抑えたトラック”も、昨今の喫緊の課題である労働力不足に対応する目的で需要が高まっています。例えば生活協同組合(生協)は、最近採用を増やしている女性パートタイム社員でも運転できるはたらくクルマとして、新しい免許区分の普通免許対応車両をかなり採用しているのだそうです。

 普通免許でも運転できるということで私も試乗してみました(私は2007年6月1日以前に普通自動車免許を取得しているので、総重量8トン未満、最大積載量5トン未満の車両まで運転できますが)、確かにトラックというよりは「ちょっと大きめのワゴンかな」くらいの感覚で運転できます。試乗日当日は強風が吹いていたのですが、風にあおられることもなく安定して走行していました。


「女性が扱いやすいトラックを」という要望も多く、力のいらないハッチ開閉機構など、使いやすくする工夫もいろいろと凝らしている

マリノス仕様のアトラスF24ミニカーも(これほしい)

 もう1つ「キャラバン 冷蔵冷凍車」も、現代の需要とユーザーの強い要望から生まれた現世代のはたらくクルマです。


「街中で使いやすい小回りの利く冷蔵冷凍車を」という声に応えたキャラバン 冷蔵冷凍車

 これまで冷蔵冷凍車というと、専用の冷蔵保冷庫を載せた特装トラックタイプが主流でした。しかしご存じの通り、ネット通販の一般化で昨今の物流・配送事情は大きく変化しています。課題は宅配ボックスが使えない要冷凍冷蔵の荷物。「冷却能率を下げずに荷物を容易に出し入れ」でき、「狭い街中でも取り回しがよく、効率よく運べる冷蔵冷凍車」の要望が特に増えているのだそうです。

 その要望に応えるべく作られたのが、商用バン「NV350キャラバン」に冷却装置と可動式の断熱仕切りを載せたキャラバン 冷蔵冷凍車です。通常モデルでは空洞だったスライドドア内部もしっかり断熱。可動式の断熱材で内部を仕切ることで、後部ハッチから取り出す品物と側面スライドドアから取り出す品物のそれぞれで冷温を維持できるようにしてあります。スライドドアの内部には遮熱用のカーテンなども取り付けています。

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天井に設置した冷却装置にスライドドアに設けた遮熱カーテン

断熱パネルは設置場所を変更できる

 福祉車両の製造においては、福祉関連資格を有するオーテックのスタッフが企画開発に関わったり、オーナーミーティングを定期的に開催して聞き取りを実施し、その内容をフィードバックしたりするなど、実際に使うユーザーの視点を重視していると同社広報スタッフの高木祐美さんが話してくれました。

 「はたらくクルマ」と聞くと、多くの人は重機建機を想像するかもしれません。日産自動車は無限軌道を備えたブッ飛び車両こそありますが重機建機は扱っておらず、そういう意味ではいささか地味な車種が並んでいるように見えるかもしれません。

 しかし、車いす対応の福祉車両は私たちの生活において既に地道に、かつ、これからますます必要性が増してくるのはまず間違いないところです。そして福祉車両もそうですが、幼稚園送迎バスにバンタイプの冷蔵冷凍車、トラックには、生活に密着しているからこそ求められる細かい技術や機能が凝縮されているのです。


日産が催すイベントでもこれだけの“はたらくクルマ”が集結するのはとても珍しいことだったそうです

「GT-Rよりパラメディックが好き!」という人もいるはず(写真は東京モーターショー2017展示車両)

クローラーを履いた世紀末仕様のジューク「JUKE Personalization Adventure Concept」
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