決め手となったのは「急ブレーキ」 あおり運転「暴行罪」有罪が確定したと被害者がTwitterで報告、一連の状況を聞いた(1/2 ページ)
「あおり運転」の実例として貴重な事件となりそうです。
ここ数年で大きな社会問題として知られるようになった「あおり運転」で、犯人に対して「暴行罪」が適用されて有罪が確定したという報告が、Twitter上で大きな注目を集めていました。
詳しい状況を知るために、煽り運転の被害に遭った当事者で一連の報告を行ったTwitterユーザー・いやしい豚でございますさん(@bikeandriding/以下、豚さん)に取材しました。
「あおり運転」そのものが罪に問えないのはなぜ?
「あおり運転」とは、運転中にクルマやバイクに対して「車間距離を極端に詰める」「急な割り込みなど進路妨害」「アクセルをふかす」「クラクションを鳴らす」などの行為で、相手を威嚇したり、走行を妨害するような行為。こういった事案は古くからありましたが、2017年6月5日に東名高速道路で起きた夫婦死亡事故を受けて社会問題に発展し、広く一般的に知られるようになりました。
しかし、あおり運転と呼ばれている行為そのものを明確に取り締まる「違反」の規定が存在しないことから、法に訴えようにも警察の対応は鈍いものでした。東名高速道路で起きた凄惨な事件の後、世論が「あおり運転を許すな」という流れになって「あらゆる法令を駆使して、厳正な捜査の徹底を期すこと」と警察庁が通達を出したことをきっかけに、現在は以前よりも積極的にあおり運転に対して捜査・検挙するようになりました。
その結果、東名高速での事件以降に「危険運転致死傷罪」が適用されたケース、「殺人罪」で現在控訴審中のケース、「脅迫罪」で罰金を受けるケースなど、次々と実例が出てきています。
成立は難しいと言われていた「暴行罪」適用されたTwitterユーザーの被害内容
ここ数日、ライダーやドライバーを中心にTwitter上で注目を集めている「暴行罪が成立した」という事件は、2018年6月某日午後3時ごろに発生しました。
有罪が確定したと報告した被害者の豚さんに当時の状況を聞くと、この日は「東京外環道」をバイクで走っていたところを、あおり運転の加害者が運転するクルマに追い越されました。たまたま行き先が同じ方向だったのか、東京外環道を降りたときも加害者のクルマが前を走っていたそうです。
先行するクルマに追従する形で走行していたそうですが、しばらくして豚さんがクルマを追い越したとたん、突如として加害者のあおり行為が始まったそうです。
加害者のあおり運転の様子は、プライバシーに配慮した加工を施した映像を2018年8月13日に豚さん自身がTwitterで公開しています。
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