働く母親に「遠足のお弁当を作って」と言えず…… ある家庭の事情を描く漫画が涙なしに読めない
親子の気持ちがジーンと伝わるサイレント漫画。
『しあわせゴハン』や『戦争めし』など数々の料理漫画で知られる漫画家、魚乃目三太(@SantaUonome)さんがTwitterで公開した、ある家庭のお弁当事情を描くサイレント漫画が好評を博しています。セリフはないのに、登場人物の気持ちが痛いほど伝わってきて泣ける……。
主人公の男の子は、お母さんと2人暮らし。小学校から帰るころには、お母さんが夜の仕事に出る、すれ違いの日々を過ごしています。夕飯に出来合いのお弁当を食べたら、独りで入浴して就寝。しっかりしているように見えますが、内心は寂しそうです。
そんなある日、主人公は学校から遠足のしおりを持ち帰ります。いろいろと準備が必要になるところですが、彼はお母さんに負担をかけまいと気を遣い、しおりを隠したまま仕事へ送り出します。
その日、お母さんは夜遅くに帰宅。ひと息ついたところで、息子が自分で用意したであろうリュックと水筒を目にし、初めて遠足の日なのだと気付きます。
何かを隠していた息子の様子を思い出してゴミ箱を漁ると、くしゃくしゃになった遠足のしおりが。「おべんとう」の項目と、泣き濡れた息子の顔を見て全てを理解し、彼女も涙をこぼすのでした。あの子も本当は親の作ったお弁当が食べたいのだろうと。
翌朝、いよいよ子どもたちは遠足に出発。お昼になって、草原にレジャーシートを広げてお弁当タイムです。友だちと違う食事を見られたくなくて、主人公はおそるおそるリュックを開けるのですが……?
そこには思いがけない弁当包みがありました。フタを開けると、中身はウインナーと卵焼き、そして梅干しとごはん。きっと、お母さんが夜中に作って忍ばせておいていたのでしょう。
嬉々として卵焼きをほおばり、じっくりとかみしめる主人公。うれしさで涙を流しながらも、お弁当をきれいに完食するのでした。そんな彼を心配するクラスメイトの優しさが、またグッとくる……。
健気な主人公や、その気持ちに気付く母親の姿に感涙する人が続出したこの漫画。自分が親にしてもらったことを振り返り、あらためて感謝している人も多いようです。
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