レビュー

「偽装不倫」宮沢氷魚・谷原章介の美しさを押し出しまくる1話 モテない女の自虐はアラサー女性の救いになるのか(1/2 ページ)

だから、僕と不倫しませんか?

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 7月10日(水)にスタートしたドラマ「偽装不倫」(日本テレビ系)第1話。俳優・宮沢氷魚をこんなに美しく撮りますか。これはファンがめちゃくちゃ増えてしまうやつだ。

「おひとり様」に慣れきった鐘子(杏)に対して丈(宮沢氷魚)の存在があまりにも美しい イラスト/たけだあや

 東村アキコの同名漫画が原作の「偽装不倫」は、婚活に疲れた主人公・鐘子(しょうこ/杏)が、旅先でイケメンカメラマン・伴野丈(宮沢氷魚)と出会い恋をする物語。しかし、鐘子は丈と出会ったときに、自分が既婚者であるとウソをついてしまった。

 「でも、今って結婚しても恋愛するんでしょう?」

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 「鐘子さん、あなたは全然おばさんなんかじゃないです。だから、僕と不倫しませんか」

 丈の誘いに戸惑いながらも、鐘子は「本当は独身だ」と言い出せない。ウソにウソを重ねながら、2人の博多旅行が始まった。

 脚本は、「サバイバル・ウエディング」の衛藤凛、演出は「東京タラレバ娘」の鈴木勇馬南雲聖一だ(ともに日本テレビ系)。

執拗に撮られる丈と賢治の美しさ

 とにかく、丈の透明感が執拗に表現されていた。

 博多行きの飛行機で、指輪を落としてしまった鐘子。それを拾って「これですか?」と渡す丈。指輪をつまんだ指先と、だいぶ短めに切りそろえられた爪の曲線がきれい(ちなみに、爪をきれいに短く切っている男性は好感度が高いそうだ)。

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 さらに、鐘子と博多でお好み焼きを食べ、夜の水辺を歩いているとき。丈は黒いスーツケースとかばんからカメラを取り出すのだが、そのとき、大きなカメラが大きな手に美しく収まる。手の甲のなめらかな白さと、カメラの武骨な黒色のコントラスト。

 鐘子と一夜を過ごしたあと(といっても、鐘子が酔って寝てしまったので進展はなし)、丈は朝ご飯に卵焼きのサンドイッチを買って来てくれた。またしても水辺に行き、ベンチに腰掛けて2人で朝食を食べる。そのとき、木漏れ日が丈の髪の毛や顔にかかってキラキラと揺れる。ヒロインの鐘子のほうには、全然木漏れ日が落ちてこないのに。

 そして、博多旅行最後の夜に、ついに一線を超えた鐘子と丈。翌朝、寝坊した鐘子がバタバタと東京に帰る準備をする。その様子を、丈は裸でベッドの中から見守っていた。朝の光が、丈の頬、首、鎖骨、肩に注がれている。光の中に消えてしまいそうな透明感を放つ丈と、姉・葉子(仲間由紀恵)の結婚指輪を残し、鐘子は東京に帰って行った。

 いや、こんなに男性を丁寧に丁寧に美しく描くドラマすごいな。

 さらに言うと、葉子の夫・賢治(谷原章介)の撮り方も丁寧だ。例えば、葉子からのメッセージを見てほほえむときや、葉子から「遅くなる」と連絡が来て落ち込んだ顔をするとき。下からのぞき込むように、カメラがしっかりと時間をかけて賢治の表情を捉えようとしている。中年男性の魅力のひとつである目じりや口もとのシワが、抜かりなくアピールされている。

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2話では、姉・葉子(仲間由紀恵)の秘密があらわになりそう イラスト/たけだあや
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