2世代を取り込む「ハートキャッチ」の強さ 「NHK全プリキュア大投票」を初動のデータから予測:サラリーマン、プリキュアを語る(2/3 ページ)
NHK全プリキュア大投票は「ランキング」を語るのではなく、「愛」を語るのです。
作品部門
作品部門は映画を含めた全42作品へ投票できます(1人1票)。投票開始から1週間でつぶやかれた数の多かった上位15作品です(n=9261)。
- 1位:ハートキャッチプリキュア!
開始1週間で最もつぶやきが多かった作品は「ハートキャッチプリキュア!」でした。2010年放送と9年前の作品ながら、今でもたくさんの人に愛されているシリーズ。重めの内容をコミカルなキャラクターで描き切った名作です。当時のハトプリ人気はすごいものがあり、紅白歌合戦にも出場を果たすなど一大ブームを築いた作品でもあります。アクションシーンも特徴の1つとなっています。「このプリキュアだけは見ていた」という人も多いシリーズです。
- 2位:「Go!プリンセスプリキュア」
2番目に多かったのが「Go!プリンセスプリキュア」。2015年のプリキュアです。4年前の作品ながらもそのストーリーの評価の高さや、キャラクターの魅力で今でもファンの熱量がとても高い作品です。真のプリンセスを目指す少女たちの物語は多くの子どもたち(と大人たち)を虜にしたのです。
- 3位:「ふたりはプリキュア」
初代「ふたりはプリキュア」が3位に入りました。全てはここから始まりました。15年も前の作品ながらも、ずっとファンでいてくれている人から、最近「ふたりはプリキュア」を知った人までたくさんのファンに愛されている作品です。「日常を守るため」の戦いは当時の子どもたちを夢中にし、大ヒットアニメとなりました。その成功は後のシリーズへと続き、今に至るのです。
以降4位「スマイルプリキュア!」、5位「HUGっと!プリキュア」、6位「魔法つかいプリキュア!」と続いていきます。また、シリーズではなく映画単体としては「映画HUGっと!プリキュア・ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」(「・」はハートマーク)が11位に入る大健闘を見せました。その他にも14位に「映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」が入り、その根強い人気が伺えました。
プリキュア部門
プリキュア部門はプリキュア60人から選ぶことができます(1人3票まで)。こちらも全60人のプリキュア中、投票開始1週間でつぶやきの多かった15キャラクターです(n=14850)。
- 1位:キュアマリン(来海えりか)
開始1週間で最も投票数が多かったプリキュアは「ハートキャッチプリキュア!」の「キュアマリン」でした。知性的に見られがちな青色プリキュアの中では異色の「型破りなキャラクター」がみんなの心に残っているのでしょうか。インパクトは大きいですよね。「ハートキャッチプリキュア!」からは6位「キュアサンシャイン(明堂院いつき)」、7位「キュアムーンライト(月影ゆり)」も入り、そのシリーズ人気のほどが伺えます。
- 2位:キュアピース(黄瀬やよい)
2番目に投票が多かったプリキュアは「スマイルプリキュア!」の「キュアピース」。2012年当時の人気はすさまじいものがありました。放送から7年たった今でも熱量を持った多くのファンがいる大人気のキャラクターです。
- 3位:キュアブラック(美墨なぎさ)
3番目につぶやきが多かったプリキュアは「キュアブラック」。この人がいないとプリキュアは始まりませんでした。2018年は「HUGっと!プリキュア」本編、映画でも大活躍し、その存在感を示しています。
以降4位「キュアパッション(東せつな/イース)(フレッシュプリキュア!)」、5位「キュアドリーム(夢原のぞみ)(Yes!プリキュア5/GoGo!)」と続きます。キュアパッションは、敵幹部「イース」時代も込みの数なので、イース時代のファンも票数に入っているものと思われます。
最新作「スター☆トゥインクルプリキュア」から10位に「キュアミルキー(羽衣ララ)」も入り、プリキュアキャラは新旧満遍なく皆さまに愛されていることが分かります。
キャラクター部門
プリキュア以外のキャラクター約900キャラから選ぶことができます(キュアエコーやキュアモフルンなどのプリキュアはこっちのカテゴリーに入っています)。こちらも1人3票まで投票できます。つぶやき数の多かった上位30キャラを見てみます(n=6571)。
- 1位:FUJIWARA原西
キャラクター部門で最もつぶやき数が多かったのが「FUJIWARA原西」。2012年「スマイルプリキュア!」第17話「熱血!あかねのお笑い人生!!」のゲストキャラです。「キュアゴリラ」に変身(?)します。
この投票が始まると同時に「原西にも投票できるwww」みたいなツイートがバズったことも要因だと思われますが、そもそもFUJIWARの原西さんはプリキュア愛あふれるすばらしいタレントさんで、プリキュアファンからも人気が高いのですよね。1位も納得です。
- 2位:モフルン(キュアモフルン)
キャラクター部門つぶやき数2位は「モフルン(キュアモフルン)」でした。「魔法つかいプリキュア!」を代表するマスコットキャラクターです。映画ではキュアモフルンに変身して大活躍しました。モフルン+キュアモフルンで票を集め2位に入りました。
- 3位:レジーナ
つぶやき数の3位は「レジーナ」。「ドキドキ!プリキュア」のキュートな敵幹部です。大きな赤いリボンが特徴で一時はプリキュアになるのでは? ともうわさされるほどに本編で大活躍しました。今でもたくさんのファンに愛されています。
4位は「ブンビー」。「Yes!プリキュア5」「Yes!プリキュア5GoGo!」を渡り歩いた名敵キャラクター。僕も大好きです。5位は「ダークドリーム」。「映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」に出てきた映画限定のキャラクターながらも今でも根強い人気のあるキャラクターです。皆さまの愛が強い。6位は坂上あゆみ(キュアエコー)。こちらも映画限定のプリキュアです。映画ニューステージシリーズでの活躍がファンの心に残っています。特に「映画プリキュアオールスターズNewStage3」でキュアエコーが出てきたときにはファンは歓喜したものです。
以降、ウルフルン(スマイルプリキュア)やウエスター(フレッシュプリキュア!)、ダークプリキュア(ハートキャッチプリキュア!)といった歴代の敵キャラクターたちが続きました。魅力的な敵キャラクターが多数出てくるのもプリキュアシリーズの大きな特徴でもありますよね。
また、28位「星空育代」は「スマイルプリキュア!」の「星空みゆき」のお母さんです。お母さんキャラも人気があるのですよね。プリキュアは。
歌部門
プリキュアソング約150曲からの投票となっています(1人3票)。こちらも開始1週間でつぶやきの多かった30曲を見てみます(n=5488)。
- 1位:「DANZEN! ふたりはプリキュア」
歌部門で最もつぶやかれていたのは「DANZEN! ふたりはプリキュア」。納得の1位ですよね。初代「ふたりはプリキュア」のオープニングソングです。プリキュアといえばまず浮かぶのがこの曲です。初めて聞いたときの衝撃は今でも覚えています。映像と歌が見事にマッチしたオープニングは15年たった今見ても感動です。
- 2位:プリキュア5、フル・スロットルGoGo!
2位は「プリキュア5、フル・スロットルGoGo!」。「Yes!プリキュア5GoGo!」のオープニングソングです。アップテンポな曲調と「勇気」「かわいい」「未来」といった歌詞がちりばめられた、歴代で「最もプリキュアっぽい」歌だと自分は思っています。いまや女子高生のカラオケ定番ソングになっているとか。
- 3位:HEART GOES ON
3位に入った「HEART GOES ON」は「ハートキャッチプリキュア!」の挿入歌です。第36話の学園祭ライブ回などで披露された曲です。そのアツイ曲調は今でもたくさんの人に支持されています。挿入歌でありながらトップ3に入るほどに、たくさんの人の心に残っている曲です。
- 4位:勇気が生まれる場所
4位の「勇気が生まれる場所」は「映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ」の挿入歌です。これが映画のクライマックス、最高の場面でかかるのですよね。この曲が上位になるあたり、熱量の高いプリキュアファンがたくさんいることが伺えます。
5位「イェイ! イェイ! イェイ!」はスマイルプリキュア!の前期エンディング曲。震災の翌年の子どもたちをまさにスマイルにした名曲ですよね。一緒に踊った人も多いかと思います。6位「ガンバランスdeダンス」もプリキュアを代表する名曲なのですが、投票できるのが4バージョンもあり、票が分散してしまった感じがあります。
以降、各プリキュアシリーズのオープニング、エンディング曲が上位に来る傾向にある中、13位「あなたの鏡」(「スマイルプリキュア!」のキュアビューティのキャラクターソング)や14位「キミとともだち」(「HUGっと!プリキュア」挿入歌)、24位「プリンセスの条件」(「Go!プリンセスプリキュア」挿入歌)など、本編アニメで効果的に使用された楽曲にも人気が集まっています。
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