インタビュー

「漫画は読者に寄り添うもの、一番の味方」 なかよし編集部に聞く“少女漫画のあるべき姿”(1/2 ページ)

“作る側”の少女漫画に対する思いを聞いてみました。

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 2020年に、65周年を迎える少女漫画雑誌「なかよし」。親しんできた読者にとってちょっと気になるのは「“作る側”の人たちは、どんなことを考えているのか」ということではないでしょうか。

 そこで、ねとらぼのTwitterアカウントを使って質問を募集し、なかよし編集部に回答してもらおう、というのが本企画。今回は「少女漫画作りで気を付けていること」などを伺いました。

少女漫画だからこそ「大人でも楽しめる作品を作ろう」

Q:読者からの声で一番驚いたのはなんですか?

A:「お母さんも、おばあちゃんも、子どものころなかよしを読んでいたそうです」という声。親子三代とは…!歴史を感じます。

あと、以前行った「初恋リサーチ」というアンケートの結果にも驚きました。読者の子の7割に「いま好きな人がいる」!! 3人に1人が、「初恋は幼稚園・保育園・またはそれ以前」! みんな、すごすぎるよ。「恋をすると少女は大人になる」といいますが、そう思うとなかよし読者の大半がもうオトナ! わたしたちも本気の恋愛漫画を届けなければ、相手にされない!! と気が引き締まりました。

―― こんな質問が来ていましたが……「初恋は幼稚園・保育園・またはそれ以前」って早いですねえ。

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 なかよし編集部員(以下略):女の子はやっぱり小さい頃から恋愛に興味があるものなんだと思います。少女漫画が何十年も読み継がれているのも、そういうことなんじゃないかな、と。

 また、「なかよし」の先生たちが読者の相談に答えるコーナー「なかよしまんがトーク」でも、なかなかオトナな相談が届いていますね。

―― 「受験で緊張」「クラスの男子が嫌い」というのは思春期らしい悩みですが、“悩みの根本”は大人とほとんど変わらない印象でした。

※なかよしまんがトークより抜粋、要約

【遠山えま先生への質問】わたしは、受験生です。もうじき本番なのでとても緊張しています。遠山先生の緊張がほぐれる方法やリフレッシュ方法をぜひ教えて下さい。(小6 カリン)

回答:受験は本当にドキドキですよね。わたしもサイン会などで緊張する時は、時間に余裕がないと、とてもあせってしまうので、会場に少し早くいくようにしています。あとはストレッチして、血のめぐりをよくすると頭の回転も速くなるかと思います。受験頑張って下さい。

【アサダニッキ先生への質問】わたしはクラスの男子がキライです。イジワルだし、うるさいし。わたしは『王子がわたしをあきらめない!』の椿先輩が理想なのですが、いつかそんな人に出会えるか不安です。男子となかよくなる方法があれば教えてください。(小6 涼)

回答;涼さんの気持ち、とってもよくわかります。男子って、なんであんなにうるさくてイジワルでガサツな猿たち(いいすぎっ)なんでしょうね!? でも大人になってわかったのは、中学生になるくらいまでには女の子のほうが早くお姉さんになるんだなぁということです。だから、もう少しだけ待ってみて下さい。うるさくてイジワルでガサツな猿たち(いいすぎっ)が、きっとびっくりするくらい落ち着いてやさしい男の子に変わると思いますよ(^O^)

 だから、「少女漫画=子ども向け」という感覚は持っていなくて、むしろ「大人でも楽しめる作品を作ろう」と思っています。

 ただ、子どもの心を傷つけそうな表現にはかなり気を付けていますね。私たちとしては「漫画は読者に寄り添うもの、一番の味方であるべきもの」という思いがあるので。

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