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「ドッドッドリランド♪」はなぜ流行したのか ソーシャルゲームがもたらした「誰かと遊ぶ」という楽しさ連載「わが青春のインターネット」(1/2 ページ)

「探検ドリランド」「怪盗ロワイヤル」の現役プレイヤーにそれぞれ取材しました。

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 「TOKIO、ドハマリ中!!」のキャッチコピーに、妙に耳に残る「ドッドッドリランド♪」のフレーズ――。GREEの代表作で、一時代を築いた「探検ドリランド」のテレビCMです。

 「探検ドリランド」がもっとも流行していたのは2012年ごろ。当時テレビでは「探検ドリランド」や「怪盗ロワイヤル」といった、いわゆる「ソーシャルゲーム」のCMが毎日のように流れていました。高額課金やコンプガチャなど、ネガティブなニュースで世間を騒がせたりもしましたが、裏返せばそれだけ夢中になっていたユーザーが多かったということでもあります。

 この記事では、なぜ当時「探検ドリランド」や「怪盗ロワイヤル」があそこまで流行したのかにフォーカスしつつ、当時遊んでいたユーザーや、今も遊んでいるユーザーに話を聞きながら、これらのゲームのヒットが「何をもたらしたのか」を振り返ります。

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GREEの「探検ドリランド」(左)と、モバゲーの「怪盗ロワイヤル」(右)

「FGO」の先駆けともいえた「探検ドリランド」

 「探検ドリランド」のサービス開始は2008年。携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「GREE」の中で提供されていたゲームの1つでした。

 当初はドリルで岩を砕き、宝を手に入れるシンプルなゲームでしたが、2011年になってゲーム内容を大幅に変更。キャラクターを育て、時間で回復する「スタミナ」を消費してボスと戦う「育成ゲーム」としてリニューアルし、そこから人気が爆発しました。今のゲームに例えると、「グランブルーファンタジー」や「Fate/Grand Order」をもっとシンプルにしたもの、といえばイメージしやすいかもしれません。

「探検ドリランド」のホーム画面

 Aさん(仮名)は、全盛期に「探検ドリランド」に熱中していたユーザーの1人。ガラケー時代から無料ゲーム目的でGREEを利用しており、「探検ドリランド」もCMがきっかけで遊び始めたといいます。もともと家庭用ゲームも遊んでいたため、最初はあまりにシンプルなゲーム内容に戸惑ったものの、遊んでいるうちに、家庭用ゲームとはまた違った面白さが見えてきた、とAさん。

「ダンジョンを進むのも、ボスと戦うのも、決定ボタンを押したらあとは見ているだけ。最初は何が面白いのかまったく分かりませんでした。でも、トレードで新しいキャラクターを手に入れたり、レイドで強いボスを倒したりすると、どんどんパーティが強くなっていく。もともと他のゲームでも育成やコレクションといった部分が好きだったので、余計な時間をかけずに“そこだけ”を楽しめるというのが合っていたんだと思います」

 また、他のプレイヤーとの「薄い」つながりが心地よかったとも。

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「オンラインで知らない人と遊ぶのは苦手だったのですが、『探検ドリランド』はお互い必要な時だけ利用しあう感じで、それが心地よかったです。レイドバトルが代表的ですが、誰かを手伝うと自分も得するし、相手も得をする。課金は少しガチャを引いたくらいで、1年くらいで飽きてやめてしまいましたが、遊んでいる間は楽しかったです」

 一方、Twitterユーザーの“だいちゃん”さんのお母さんは、3年ほど前に家族の誘いで「探検ドリランド」を始め、今でも現役で遊び続けているといいます。

ステータス画面

 今でも続けている理由を聞くと、いつでも暇つぶしで遊べることや、常に新しいイベントが行われていること、そしてやはり「他のプレイヤーとの交流」があることを理由に挙げました。お互いお礼をしあったり、チャットをしたり、一緒にバトルをしたり、そうした「体験を共有しあえる」のが楽しいといいます。ちなみに、一緒に遊んでいるプレイヤーのプロフィールを見ると、意外と年齢層は高めで、「50代くらいの人が多い」そうです。

 2人の感想に共通しているのが、「仲間と遊ぶのが楽しかった」という声。「探検ドリランド」では、仲間と力を合わせて強大なボスに挑む「レイドバトル」というシステムが特徴の1つでした。

 1人では倒せないようなボスでも、仲間と一緒に戦えば倒すことができ、強いボスを倒せばそれだけ豪華な報酬が手に入る。この「SNSの仲間と共闘する」というソーシャル要素は当時新鮮で、多くのユーザーが夢中になっていました。

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「対人戦」を軸にした「怪盗ロワイヤル」

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