バンダイがガンプラ工場を増強、生産能力1.4倍に 背景に「GUNPLA」の海外人気
静岡のアナハイムが生産能力の増強に乗り出す。
バンダイナムコグループのBANDAI SPIRITSは8月2日、「ガンダム」シリーズのプラモデル「ガンプラ」など生産する新工場「バンダイホビーセンター新館」を静岡市に建設すると発表しました。2020年秋から稼働し、生産能力を現在の1.4倍に高めます。
現工場「バンダイホビーセンター」(静岡市葵区長沼)の敷地内に新設し、19年12月に着工。多色成形機6台を増設し、建設後は多色成形機が35台になります。
BANDAI SPIRTSによると、ガンプラの年間出荷数は06年度に660万個でしたが、18年度には1573万台と、約2.4倍に拡大しています。ガンダムシリーズは20年に40周年を迎え、横浜市の山下ふ頭で「実物大の動くガンダム」が登場する予定のほか、ハリウッドで実写映画が制作される予定(公開時期未定)など、“ガンダム需要”の高まりにガンプラ生産能力の強化で対応します。
経済産業省によると、プラモデルの出荷額は2016年に約190億円ですが、同年の輸出額は約98億円と、半分以上を輸出が占めています。出荷先として中国、アメリカ、タイの存在感が増しており、プラモデルの出荷拡大の背景として、ガンプラが海外販路の開拓に成功していることを挙げ、「クールジャパンの成功例」としています。
BANDAI SPIRITSも新工場の背景に「中国及び北米を中心とした更なる成長への対応」を挙げています。公式のガンプラコンテスト「ガンプラビルダーズワールドカップ」も、入賞者は東南アジアを中心に国際的。日本人の胸を熱くしてきた「GUNPLA」は、今や世界でも親しまれるホビーになっています。
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