「あいさつ代わりに組み手を仕掛け合う」 オリンピックをガチで目指していた人に“あるある”を聞いてきた(レスリング編)(1/4 ページ)
頂点を目指す者たちの世界。
みなさんはオリンピックを目指したことがありますか?(私はないです)
オリンピック選手になるって、つまり日本代表じゃないですか。日本代表……選ばれしアスリート……とても甘美な響きです。が、幼少期から研鑽を積み、勝ち続け、無数の敵を倒した先にようやく見えるのがオリンピック代表の座なわけで、ほんの一握りの選手しか夢を叶えられない厳しい世界でもあります。
今回登場いただくのはレスリング選手。軽量級(フリースタイル)で「北京とロンドンを目指していたけど、あと一歩夢叶わなかった」という33歳のAさん(男性)。オリンピックを目指していた人から見える”夢の舞台”とは? オリンピック目指していた人あるあるってどんなの? などをお聞きしてきました。
- 連載:沼にハマった人々
レスリングの出会いと五輪を目指すに至ったワケ
――レスリングを始めた時期とキッカケは?
父親が元選手だった影響です。父が練習でタックルを仕掛けている姿がカッコよくって、自分もやってみたいと思いました。始めたのは小学5年生のときで、ジュニア選手としてみるとやや遅いほうではあるんですが。早い選手だと3~4歳で取り組みますからね。
――遅い開始だったにもかかわらず、オリンピック代表が視野に入るほど成長したのはなにか理由があったんですか? 6~7年のハンディって、スポーツではわりと越えられない壁のような気がしますが。
練習量と環境の差だと思います。中学にはレスリング部がなかったので、父の口利きで別の高校の部活でやらせてもらってました。いきなり3歳年上の選手相手なので初めの頃はボコられまくって、練習に行くのが若干憂鬱でしたよ(笑)。
――でも、格上の相手しかいない環境に身をおいていれば、嫌でも上達しそう。
ですね。しかもアウェー感が半端ないので、メンタルを含めて鍛えられた気がします。中3のときに全日本中学校選手権で優勝できたのはそのおかげかと。で、高校進学したら周りとのレベル差がついてしまっていたので、今度は大学のレスリング部でやるという……常に飛び級で練習していましたね。そんなこんなでオリンピック代表選手を目指すことになりました。
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