都市伝説「きさらぎ駅」に残業帰りのサラリーマンが迷い込んだ―― 漫画『きさらぎ駅並行』がドキドキする(1/2 ページ)
オカルトマニアの頼もしさがすごい。
ネットで有名な都市伝説「きさらぎ駅」にサラリーマンが迷い込む漫画『きさらぎ駅並行』(短編集『ルーモア・ヒューモア』収録)がドキドキする展開で人気を集めています。作者のさいとう林子(@konakusoyarou)さんがTwitterに投稿したところ、6万件をこえるいいねを集めました。
きさらぎ駅はネット掲示板発祥の都市伝説。いつも通りの電車に乗っていたはずが、聞き覚えのない「きさらぎ駅」に着き、そこで奇妙な出来事が次々に起きた――という体験談の書き込みが始まりで、その後も似た体験談の投稿が続いています。
残業帰りの電車で眠ってしまったサラリーマンの田中。目が覚めると電車の中に乗客はほどんどおらず、窓の外も一面の草原になっています。彼のほかに唯一乗っていた乗客・出海は「次はきさらぎ」のアナウンスに満面の笑み。
きさらぎ駅で降りた2人ですが、駅に人はおらず、スマホは圏外。オカルトマニアの出海はきらさぎ駅を研究しており、ようやくたどり着けたことを大喜び。
駅の外には都市伝説通りの山と草原ばかりの風景。元の世界に帰る方法は「線路を歩いてもと来た道をたどる」こと。田中が異界のタクシーに乗ってしまって危うく黄泉に連れて行かれそうになったり、きさらぎ駅名物「片足の老人」と遭遇して記念撮影したりとハプニングもありつつ、2人は元の世界へ向かいます。
やがて元の世界との境界と思われる場所にたどり着いた2人ですが、そこに広がっていたのは異界の祭りのような不思議な光景。オカルトに詳しい出海も「予想外すぎて……お手上げですな」と呆然としています。このまま2人は黄泉に連れて行かれるのか、元の世界に戻れるのか……結末はぜひ漫画で確かめてください。
不思議で不気味な異界の描写に引き込まれ、読み進めるにつれて2人と一緒に異界を歩いているような気分になりドキドキします。ホラーな要素がありながらも、出海の明るい言動で怖さが緩和されているので、読後は余韻がありつつもあまり恐怖感が残らないのが絶妙です。Twitterでは「鳥肌がやばかった」「異界の世界観がすごくいい」「怖いけど面白い」「ドキドキした」などオカルト好きな人から熱い支持が集まっています。
『きさらぎ駅並行』を収録した『ルーモア・ヒューモア』はきさらぎ駅の他、口裂け女やメリーさんなどの都市伝説を新しい解釈で描いています。
『きさらぎ駅並行』
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