レビュー

不倫相手に生ませた子どもに、6000万円の養育費を確実に渡したい 聞く耳を持たない相談者がまくし立てる「テレフォン人生相談」先週のハイライト(1/2 ページ)

相談者「子育て詐欺だ!」アドバイザー「そんな詐欺はない」激しい応酬。

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 「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月~金曜11時~ 配信)先週のハイライト。不倫関係にあった女性との間にできた子どもに対して、これまでに約6000万円の養育費(?)を支払ってきたという相談者。支払った金や、その金で買った土地・建物を確実に自分の子どもに渡るようにしたいと考えているようだが……。

パーソナリティ:加藤諦三(評論家)、今井通子(作家・登山家)、ドリアン助川(作家・ミュージシャン)、柴田理恵(女優・タレント) イラスト/北村ヂン

 とにかく相談者はドバーッと言いたいことを言いまくる上に、発言がとっちらかっていて、聞き手側がじょじょにいらだっていく。

既婚女性に2人の子どもを生ませたが……

 相談者は59歳の男性。不倫関係にあった女性との間に、20歳の長男、18歳の長女がいる(女性の夫の子として育てているので、長男、長女と呼ぶのが正しいのか分からないが、ひとまず本人がそう呼んでいるので、相談者の遺伝子上の子ども2人をそう表記する)。

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 32歳の時に結婚して、33歳で離婚しているのだが、結婚する半年くらい前に別の女性と2カ月間付き合っていたという。

 離婚後、37歳の時にその女性と再会して関係が復活。しかし女性は既婚者となっていた。

 「私が他の女性と結婚したことにより、その女性は直後くらいに結婚しました」

 再会した段階で女性には6歳、5歳、4歳くらいの子どもがいたというが(計算が合わないので年齢は相談者の思い込みだと思われる)、関係が復活したことにより、相談者との間でさらに、2人の子どもをもうけているのだ。

 既婚女性に2人も子どもを生ませるとは……。そして女性の方も、夫以外の男と2人も子どもを作るとは! すごい話になってきた。

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 相談者が言うには、遺伝子チェックもしているため、相談者の子どもだということは間違いがないようだが……。

 女性とは、2人目の子どもが生まれた頃までの関係で、その後は年に2回くらい会う程度の付き合いだという。

 「子どもと直接会ったのは、3、4歳くらいまでの3回くらい。長女の方は生まれた直後一度のみです」(これも計算が変なのだが、細かいことは気にしないでおこう)

 相談者は養育費なのか慰謝料なのか、これまでに約6000万円を支払っており、女性は(相談者が主張するには)その6000万円にプラスしてどこからか借金をして、土地と建物を手に入れ、そこに住んでいるのだという。

 そして1年前頃から、その女性と連絡が取れなくなってしまったため、土地・建物や通帳などの財産が、夫や上の3人の子ども(夫との子)ではなく、相談者の子ども2人にキッチリ渡るようにしたいと考えているようだ。

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 「たとえば、裁判とかそういうところに持っていってしまうと、お子さん2人が全部を知ることになりますよね?」

 「長男には会って全部の文面を渡してます。(長女も)大体は分かってるだろうと思います」

 さっき、長男とは3、4歳の時に会ったきりだと言っていたはずだが……?

 長男からはこの件に関しての返事はなく、女性との連絡もつかないため、相談者は月に1回くらいのペースで女性の自宅のポストへ書面を投函していたというが、ある時、女性の父親と鉢合わせてしまい激怒され、女性側は現在、警察と弁護士に相談しているという。

 単に養育費の行方うんぬんの話ではなく、この相談者、他にもいろいろとやらかしていそうだ。

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 「あまりにもね、問題が沢山あり過ぎてしまって、全部に対して何かものを言うってことがかなり難しい状況なんですが……」

 「女性の手元にあるであろう通帳を受け取ることと、その送った財産が2人の子どもに渡るような手続きを図っておきたいだけです」

 ただ、相談者はこうも言っている。

 「その女性が昔のように心が元通り戻った場合はですね、引き続き、贈与税がかからない範囲のお金を送り続け……」

 要は、いまだに女性への未練があるということなんじゃないだろうか?

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 この日のアドバイザーは弁護士の大迫恵美子。ゴチャゴチャとややこしいことを言っている相談者に激辛なアドバイスが炸裂する。

そんな方法はない(苦笑)

 まず指摘したのは、相談者の金で買った(と相談者は主張している)土地、建物を自分の子どもに渡したいと言っているが、そもそもそんな権利は相談者にないということ。

 「(土地建物を買った)資金がアナタから出ているということは、どういう風に?」

 「状況証拠のみですね」

 「どんな証拠ですか?」

 「周囲の人が状況を知れば即分かります」「うちの生活環境と、あと先方の生活環境で。6000万円を超える土地建物を……」

 「『あの人がそんなお金持ってるはずがない』みたいなことは状況証拠でも何でもないですよ!」

 それでも相談者は、自分が振り込んだ金額は通帳に記載されているはずだとか、メールでのやり取りが残っているだとか食い下がる。

 「養育費としてお支払いになってたんでしょ?」「それなのに土地建物が私(の子ども)のものだって言う根拠は何もないと思います」

 「とにかくですね、何らかの方法により、子どもたちがそう考えた場合、そのような状況を整える方策を(中略)伺いたいんです」

 「だから、そんな方法はないっていうことを言ってるんですけどね(苦笑)」

 そもそも、法律上はその2人の子どもも、女性と夫との間の子ということになっている。相談者が口を出す余地はないのだ。

 「遺伝子の話をし出すと別ですけどね!」

 食い下がる!

 「6000万円もお金を受け取っておきながら、そして約束を全部反故にして、裏切り行為に出たっていうことなんです。子育て詐欺、泥棒に当たるんです!」

 「そういう泥棒とか詐欺があるのかどうか知りませんけど……(苦笑)」

「子育て詐欺、泥棒」激しいことばを畳み掛ける相談者 イラスト/北村ヂン
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