レビュー

玉城ティナ主演「地獄少女」を漫画でレビュー 最高の女子の友情とヤバい人間が出てきてテンションが上がった話(2/2 ページ)

地獄少女が一番まとも!

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 他のキャラも強烈です。「仮面ライダーアマゾンズ」シリーズでお馴染みの藤田富が演じるのが魔鬼。彼はカリスマアーティストとして活動する一方で、「世界を変える」ために、悪事に手を染めていきます。

 完成披露試写会で監督から「魔鬼は本当は悪い人じゃない」という発言がありました。確かに、魔鬼は素晴らしい世界を築くために努力した結果、間違った方向に進まざるを得なかった可哀想な存在でもあります。魔鬼の気持ちもわかります。ですが、それは重々承知の上で、許せねえ……!(遥ちゃんに夢中なため)

 たとえ正義のためであっても、暴力は決して許されるものではありません。にもかかわらず、遙の行いを称賛し魔鬼を非難する筆者の感覚も、だいぶ偏っていますね。

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 SKE48の大場美奈がインディーズアイドル・御厨早苗を演じています。彼女の温度の低い演技は印象的です。悲劇に見舞われる役どころであり、その人物像を怨念のこもった眼差しと低い声で見事に表現しています。

白石監督のダークファンタジー

 白石晃士監督は「カルト」「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズなどでホラー界で熱烈なファンを持つ鬼才です。地獄の描写には彼のこだわりの世界観が反映されており、恐ろしいだけでなく、どこか魅了されてしまうものとなっています。

 ホラー映画界でカルト的な人気を誇る白石監督の作品ですが、本作はダークファンタジーなので、ホラーが苦手な人でも楽しめる作品だと思います。たぶん(グロ耐性は人によるので……)。スプラッタシーンが大好きな人には物足りないぐらいで、ちょうどいい塩梅(あんばい)です。

 美保と遥の関係性は、とてもいびつで不完全です。しかし、だからこそ美しいと感じさせるものがあります。また、登場人物たちはいずれも被害者でありながら、加害者でもあるという二面性を持っています。けれども、それさえも許容してくれる、器の大きさを感じる映画です。

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