連載

【漫画でレビュー】「女と女の関係」を求めている人に教えたい! 80年代ロサンゼルスが舞台の女子プロレスドラマ「GLOW」のアツさ(1/2 ページ)

5時間くらい話し合いたい!

advertisement

 最近アツくなったのはいつだろう。仲間と1つの夢を追いかけたのはいつ? 自分をさらけだして本音をぶつけ合ったのはいつ? アツい友情と飛び跳ねたくなるようなサクセスストーリーを求めるあなたにオススメなのが、女子プロレスリングの世界。

 キラキラ輝く80年代エッセンスと、笑いと涙がつまった女子プロドラマ「GLOW」なら、最近あったイヤなことも、「ぶっ飛ばしてやる!」という強いパワーに変えてくれるから!

momomosparkle

イラストレーター&デザイナー&漫画家。カリフォルニアのカレッジで2年間アートを学んだ後、美大を卒業、現在はフリーランスとして活動中。かわいいものや楽しいことが大好き。

プロレスショーを巡る、女と女の物語

 舞台は熱気あふれる1985年のロサンゼルス。女優のルースは誰よりも熱意にあふれて一生懸命だが、それがからわまりしてしまうこともあり全く仕事がない。食べ物を買うお金もないほど切羽詰まった彼女の元に、女子プロレスショー「GLOW」のオーディションが舞い込んでくる。

advertisement

 演じることに飢えている彼女は、プロレス未経験ながらも引き受ける。一度はオーディションで落とされたものの諦めきれないルースはふたたびリングの上に戻るが、そこへルースの大親友のデビーが怒り狂ってのりこんでくる。なんとルースはデビーの夫と浮気していたのだ。

 「あんたをぶっとばしたい」とリングにあがったデビー、それに思わず応えてしまうルース。彼女たちの取っ組み合いをみたサムは確信する。「これはいいものが作れるぞ…!」と。

 GLOWに出演することとなったルースとデビー、さらにスタントマンのチェリーや、自分を狼だと思っているシーラなど、個性あふれる14人の女子レスラーたち、監督であるサム、プロデューサーのバッシュ。それぞれが様々な思いや事情を抱えながら全力で女子プロレスショー「GLOW」を作り上げていく様子に、胸があつくなる。

共同生活の中で芽生える友情

 GLOWに出演することが決まったメンバーたちとサム&バッシュは、合宿のようにみんなでひとつのホテルで暮らしはじめる。共同生活の中で芽生えるいくつもの友情は徐々に強いものとなり、いつしか全員が家族のような関係性になっていく。彼らの友情こそが、このドラマの醍醐味(だいごみ)といっても過言ではないだろう。

 中でもやはり気になるのは、ルースとデビーの関係だ。彼女たちはもともと一緒にフィットネスクラスへ行ったりお互いの家の合鍵をもったりするほどの大親友。しかしルースがデビーの夫と関係を持ったことによって全てが崩れ去ってしまう(正直「何やっちゃってんのよう」と突っ込みたくなる……)。

advertisement

 夫との関係は正直終わっていたとはいえ、それでも裏切られたという思いが残るデビーと、ボロボロの精神状態だったせいでバカなことをしたと心から反省しているルース。そんな中、ヒーロー役と悪役として仕事上でタッグを組むことになったふたりは、共に過ごす時間が増えてゆく。

 ルース以外のメンバー全員と相手役を試してみたものの、しっくりこず何かと文句をつけていたデビーだったが、ルースと戦ってはじめて「これだ!」とビビッとくる。リング上での相性も、他のメンバーとは比べ物にならないほどバッチリだ。

 ものを作ることへの情熱も、悔しい思いをした過去も、芯の強さも共通するふたり。2人がそろえば怖いものなんかないはずなのだ。そんな2人の距離が揺れ動くたびに、「ああ!お願いだから仲良しに戻って!」と、まるでなかなか成就しない恋路を応援するかのような気持ちでみてしまう。もう、このトピックについて5時間ほど誰かと語り合いたいです!

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  2. 「Snow Man」の映像が中国で物議→公開停止 所属会社「歴史的事象に対する配慮に欠けた」と中国語と日本語で謝罪
  3. 「その手があったか!」 ほぼ卵焼きだけの弁当?→“まさかのサプライズ”が800万再生 「天才すぎて泣いた」
  4. 「かわいいってこういうこと」 生後1カ月の子猫が暖をとる場所は……幸せしかない姿に「この角度から見るのが最幸」
  5. 「ボットン便所を簡易水洗にしたい」→「どれどれ……」 建設会社スタッフが驚がくした“歴史的遺物”に大反響 「相当貴重なもの」
  6. 「これは悲しい」 Appleが新型「iPad mini」いきなり発売→“まさかの悲劇”がショックすぎ 「本当にタイミング悪すぎた」と同情の声
  7. 「笑い過ぎて涙が」 小学生次男、宿題で先生に不正を疑われる→まさかの原因が530万表示 「じわじわくる」
  8. 「嘘だろおい……」 ペットのイグアナが産卵→食べてみた “衝撃の食リポ”が1700万表示 「驚愕してる」「勇気に脱帽」
  9. 目からウロコの“クリップ活用法”5選! まねしたくなるアイデアに「え、天才」「こんなに便利になるとは……」
  10. ホロライブ・尾丸ポルカが起こした“とんでもない放送事故”で配信画面がどえらいことになり視聴者爆笑 「うわああああ」「ブラクラかな?」