ニュース

『クリエイターのためのやさしい英語』がある意味“やさしくない”と話題に 例文「修正を明日中に」「前のバージョンに戻していただけますか」

こんな例文が役立つような案件イヤだー!

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 英語教本『クリエイターのためのやさしい英語&英文パターン1500』(ビー・エヌ・エヌ新社)が、「ある意味クリエイターにやさしくない」とTwitterで注目を集めています。どういうことかというと、あるページの例文が「今週中にもう一案送ってもらうことはできますか」「デザインの修正を明日中に仕上げていただけませんか」など、発注側のむちゃぶりばかり。読む人によっては胃痛が避けられない「生きた英語」です。

やっかいな指示が並ぶやさしくないページ(画像提供:takejuneさん)

 話題のきっかけとなったのは、フリマアプリ「ラクマ」やSNS「ANGEL PORT」などを手がけたデザイナー、takejune(@takejune)さんのツイート。同書を購入し、たまたま開いたページが「クライアント側の要求」を想定した例文集だったようです。「他のバリエーションも作ってみてもらえますか」といった過剰な要望や、「クリアな洗練さが欲しいです」といったフワフワした指示などがズラッと並んでいて、つい笑ってしまったそうです。いや、笑えない笑えない。

 このできれば役に立たないでもらいたい例文は広く拡散され、「大手広告代理店と仕事していると常にあるやつ」「全部『No thank you』で答えたい」など共感を呼びました。また、「追加料金が発生しますがよろしいですか?」「発注の段階でもう少し明確なイメージを伝えていただけていれば、こちらもそのように描いたのですが」など、クリエイター側が対応するための例文を併記するべきだとする意見も寄せられています。

advertisement

 このように悩ましくも実践的な例文は、いかにして生まれたのか、同書を手がけたBNNの編集担当者に話を聞きました。

クリエイターが実際に困っていることを例文に

―― リアルでありつつ、ある意味“やさしくない”例文は、どのようにして生まれたのでしょうか

担当者 お仕事でお付き合いのあるクリエイターさんに、困っていること、知りたいこと、英語で聞かれたこと、言いたいことをヒアリングしながら、編集者が「ありそうな」場面を想像して、日夜例文を考えました。“これは絶対言いたい!”から“あるある”、“できるなら言いたくない”というものまで、なるべくいろいろなパターンを作りました。私が無慈悲系の編集者なので、素が出てしまった可能性があります……すみません。

―― 本のコンセプトやこだわった点について教えてください

担当者 私たちはデザイン書を中心に刊行している出版社なのですが、この本はデザイナーさんから「デザイナー向けの英語の本が欲しい!」というリクエストをもらって企画化しました。海外とのやりとりで二の足を踏む場面、英語が苦手だけれど一言二言でも返したい気持ち、そんな時に後押しできればいいなと思います。こだわった点は、「英語は怖い」と感じさせないイラストとブックデザイン。また、どちらかというと「勉強」ではなく「カンペ」として乗り切ること、少しずつでも英語を使って自信をつけることを近いゴールとしている点です。

advertisement

 最後にTwitterでの反響について聞くと、「やさしさが足らず恥ずかしいです。楽しんでもらえるとうれしいです」と、担当者。「ポジティブなやりとりもたくさん載っています」とのことです。

協力:ビー・エヌ・エヌ新社/takejune(@takejune)さん

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』、舞台が見えづらいとの指摘に謝罪 「視認性の改善を講じる」
  2. 【今日の計算】「500×99」を計算せよ
  3. 「葬送のフリーレン」の勇者一行、ネモフィラ畑に現る 名場面にちなんだコスプレが「これを花畑を出す魔法か」と23万いいね
  4. “スケスケ成人式コーデ”が物議のモデル、「3度見される服」を披露 「コレは見ちゃうわ」「洗っても大丈夫なのか」の声
  5. 1歳娘、ちょっと目を離したら衝撃の光景が……! リアル過ぎるワンオペ現場が190万再生「わかりみすごすぎです」
  6. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  7. 秋元康、AKB48卒業の柏木由紀に送った手紙が物議 “冒頭の一文”に「昭和丸出し」「嫌すぎる」
  8. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  9. 息子「あしたから下敷きいるって」母「ええやつあるで(ドヤ」 母の愛がつまった手作り下敷きに「なにこれめっちゃほしい!」と注目集まる
  10. 「ディズニー くまのプーさん」の新作ミュージカル、舞台が見えないと物議 「全然楽しめなかった」「ステージが低すぎる」